後編 私が今さら助けると思った?

「なぜ、貴様なんかが......」


 団長はまだそんなことを言っていた。

 そんなことを言ってるやつを助けるなんてマジで嫌なんだけど。

 と、そんなこんなで王都につく。


「我についてこい」


 私はその言葉の通り、団長の後ろを付いていく。


「まず最初に助けていただきたいのは、国王だ」


「国王、ね」


「この部屋にいる」


「それじゃ、助けて上げるかわりにに部屋に入らないで?」


「わ、わかった」


 私はそう言ってから国王がいるというその部屋に入る。

 そして、村で使った魔法と同じ魔法を唱える。


「ハイ・アライザー」


 国王はみるみると回復していく。


「よくやった」


「ねぇ、国王さん。私に助けられた気持ちってどんな気持ち?」


「き、貴様はっ!? どういうことだ!」


「助けて上げたんだから、感謝、してね」


 そうして、私は国王のいる部屋を出る。


「団長さん、助けたよ?」


「あ、ああ。次は王子だ。王子を救ってくれ」


 そう言って、私は次の部屋に案内される。


「ここが、王子のいる部屋だ」


「それじゃ、部屋の中には入らないでね?」


 私はまた同じことを言うと、王子のいる部屋に入る。

 そして、私は苦しんでる王子に、国王にかけた魔法と同じ魔法をかける。


「ハイ・アライザー」


 王子もみるみると回復する。

 そして、私は王子にも同じことを質問した。


「ねえ、私に助けられる気持ちって、どんな気持ち?」


「なっ! 貴様なんかに助けられるくらいなら死んだ方がよかった!」


 そして、私は王子の部屋から出る。



「終わったよ、団長さん」


「それじゃ、今度は国民も救ってくれ」


 私はそう言われ、今度は国民に国王と同じ魔法をかけていく。

 全員にかけ終わる頃には、もう3日も経っていた。


 そうして、やっと私は解放された。


「この王国を疫病から救ってくれたのは感謝する」


「それじゃ、私をあの村に返してくれる? そうしないと、から」


 私はそう言って、自ら辺境の地の村に帰ることを望む。


「わかった」


 そうして、私は村に帰った。


 私が村に帰ると、村にいた人(魔人も)たち全員に歓迎された。

 そして、私は幸せにスローライフを送るのだった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る