稽古五十一日目
私達は風呂場で、この1ヶ月の稽古についてワイワイと話ながら、筋肉の発達ぶりなどを見せ合った。プロ力士の相撲部屋を訪れてから1ヶ月、教えてもらった稽古のポイントを守って、稽古をやり続けた。その甲斐もあって肉体が短期間に大きく変貌を遂げ、その変化の様子が目に見える状態で実感できるのは楽しかった。
三羽黒の会社の系列会社の製品に全身の体脂肪を測定できる機器がある。これは電気の伝導率を利用して、体のパーツごとの筋肉量と脂肪量も測るものだ。全国のスポーツジムに主に置かれている機器だが、寮の風呂場にも同じものを設置し、毎日のように計測している。まだまだ筋肉値は、一般平均に追いついたといえど、運動部に在籍している学生平均のそれ以下の数値だ。それほど、このお嬢様方はこれまで全く運動をしてこなかったため、デフォルト値が低かったことを意味している。だが『食事稽古』も始め、来月中にはそんな平均にも追いつきたいと考えている。
私は寮の自室に戻った。ベッドで横になって、天井を見ながら考えた。確かに毎日、同じ練習メニューばかりでは飽きが来るだろう。そろそろ他の稽古法も追加しようと思った。
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