6 私なりに考えてみよう

神様が何も教えてくれないから私なりに考えてみようと思う!

今は神様が結界の上の方を調べていて私にはそこまでついて行くことは出来ないから。

だからその間、海の水がかかる場所で寝転びながら神様のことを見つめながら考え事をすることにした。

まず、私は悪魔によって拉致られた。つまり誘拐?でも、誘拐って身代金とか要求するやつだよね。誘拐には身代金目的のものか復習目的、あとは性的な目的とか。誘拐して監禁して犯すのが目的とか。

でも、そのどれでもなかった。身代金って言っても私には家族なんていないし、要求相手がいない。よって成立しない。復習目的でもなさそう。私への接し方にそう言った感じはなかった。それに何もされていない。

だったら何が目的なのか。

神様は何が目的で私が誘拐されたのか分かっているのだろうか?

分かっているなら教えてくれたらいいのに。

ちょっとイラッてして上にいる神様を睨んでしまった。

まあそう言っても神様はめんどくさがって教えてはくれないだろうなー。

それとも何か教えられない理由があるのかな?

だとしたら。私に言えないことがあるのってことだよね。

なんだろう?


それから、私はこの島に連れて来られた。

無人島の誰もいないこの島に。

誰もいない島だったのは助かった。

もし、誰かがいて私の事を見られてしまったら大変なことになっていた。

私はアマビエ猫、海猫なのだ。

一応、アマビエが入っているから妖怪ともいえる。

それだけでなく私は人魚でもある。

人間に知られては捕まって殺されかねない。

だからそれは凄く助かったのだけど、でもなんでここだったのだろう?

この島でなければいけない理由。

私を攫ったのが悪魔だとすれば悪魔たち自身が人間に見られるのを避けたかった?

それとも結界を張るのに都合のいい場所だったとか?


私が攫われたのに理由があるのだろうか?

大きな貝があって私はそれに誘われて近づいて攫われてしまった。

だとするなら、私の好物を知っていて、もしくは調べて私を狙っていた?

なら私が最初から狙われていたことになる。

でも、そうじゃないとしたら?

たまたま私が近くにいて攫われただけだとしたら?

私の大好物があったのは幻覚とか。相手の大好物を見せる幻覚。

悪魔なら可能かもしれない。

そっちのほうが可能性は高いと思う。

だって、私の情報を調べるなんて不可能なはずだもん。

星ノ島に悪魔が入る事なんて出来ないはずだから。

だったら星ノ島の住人なら誰でも良かったと言うことになる。

誰か1人を誘拐して神様をおびき出す餌にしたって感じかな。

それなら私の扱いも理解できる。


ってことは神様を星ノ島から離れさせたかったと言う事だろうか。

星ノ島から神様を離れさせて悪魔は何をしようとしているのだろうか?

神様が星ノ島からいなくなる。

その利点とは?

うーん。結界の力が弱まる?

それはあり得るかもしれない。

だとしたら悪魔が星ノ島の結界を壊して侵入しようとしている?

もしかして……。

あぁそういう事。だから神様は行けば分かると言ったのか。

だって行けばそこには悪魔がいるのだから。


でも、星ノ島で悪魔は何をしようとしているのだろう。

結界を壊して星ノ島に入ろうとしているってことはろくでもない理由なのは分かるけど。

誰か攫いたい人がいるとか?

でもそんなことの為にこんな大がかりな事をするだろうか?

普通しないよね。

そしてどうやら悪魔は1人ではないみたいだし。


何もわからない。でも、行けば分かるって言ってたし。

それにたぶんだけど神様も全部のことを分かっているわけではないと思うし。


やっと神様が下に戻って来たからまた神様の事を横で見ていることにしよう!






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