第9話 「泣きたくなるほどに」

いいひとときだ。

陽に照らされ、文章に胸打たれ、音楽に弛緩する。

このひととき。

この孤独。

けれどそこに怖さはない。

むしろ清清しいほどの諦め。

この孤独をもってまだいける。

更なる孤独を知るために。

たぶん。

空あるかぎり。

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