第6話  エルフ(夢)との出会いは叶うもの

【エルフ】とは【エロフ】である。

何を言ってるのか分からないならば

それはそれでまだコッチの領域まで来てない証拠なので、気にする必要は無い。

【完全に同意】と頷いた一部の紳士に語りかけるとしよう。


諸説あるだろうが、エルフとはかの

『ロードス島戦なんちゃら』から爆発的に人気となり、今やスライム、ゴブリン、エルフは最強の異世界ファンタジーキャラとして君臨している。

その中でも【エルフ】は容姿端麗な白人であり、更に言うとロシア人の十代辺りの美少女に金髪碧眼を加えたのが【エルフ】のイメージでは無いだろうか?

しかし、そのロシア人の女性は


1歳〜9歳は

『妖精の様な可愛いらしい姿』


10歳〜15歳は

『2次元から飛び出して来た奇跡の美少女』


16歳〜24歳

『可愛らしさの中に

    美しさと妖艶さを兼ね備えた美女』


25歳〜

『どうしてそうなった、、、』


とまぁ、偏見はあるが、、現実的に永遠の美しさとは美しいまま亡くなった以外でその美を保つことは不可能である。年齢の【割に】と言うのを除けばだが。


そう、人は老いるものではあるが

エルフ族は猫や犬の様に見た目はその老化を感じさせない上に長生きな事から

『永遠の美』の種族として愛されて来た。


だからだろう、、その汚れなき美しさを男の欲望で穢した時に感じる背徳感と達成感から来る興奮は様々な紳士達を魅了した。


その架空であり

アニメ

漫画

小説

コスプレ

映画

フィギア

様々な形で愛されて来た【エロフ】あ、いや

【エルフ】と【リアル】に現実として(大事な事なので繰り返した)

対面するという【期待】【興奮】【感動】

そして、数百万!数千万!の紳士達の叶わぬ【夢】を【叶える】であろう未来に


何か色々ミナギッテクル!!!!



もう少しだ、、

後少しで会えるんだ、、、ふふっ、、


そんな怪しい想像をしながら煙魔を吸い、そんな邪な想像を感じさせないトーンでさり気なく、たわいもない内容の話題をリズに話しかける。


直人「ふぅぅ、、、

   それにしても大きい街だよな

   建物の規模からして結構居るよな

   ここの住民はさ」


転移してきた砦から見た風景を思い出しながら呟く直人


リズ「正確な人数は把握出来てませんが

   70万人は超えてると思います」



直人「70万か、、一つの種族として

   考えると少ないけど

   70万人が一つのダンジョンで

   生活出来てるって考えると

   不思議だよな

 世界樹ダンジョンとは別にあるんだろ?」


リズ「一つ訂正しますと、この街だけでも

  複数のダンジョンが存在します」


直人「アレ?そうだっけ?」

  

リズ「はい、しかし、メインとなる

  ダンジョンがあり、そこには

  街の至る場所にある出入り口から

 入れる様になっており、同時に数万人

 単位でそれぞれの戦闘力に見合った

 ダンジョンに構築されるので、ソロでも

 パーティーでも誰ともかぶる事なく

 ダンジョンに挑める様です」


直人「へぇぇ、、凄いなぁ、、

   仮に5万人がソロで挑んでも

   5万人それぞれの攻略って

   事になるのか?」


メル「そうだよ!」


直人の後ろから返事が来た。


直人「おお?あぁメルか

   おかえり、もう良いのか?」


メル「うん!ちゃんとアポ取ったから

   すぐに会えるよ!」



直人「おお!そうか!

   流石だな!若いのに優秀だわ

   んじゃ、案内お願いしますわ」


煙魔を消して立ち上がるとメルの頭を撫でながら案内を頼む直人。



メル「むぅぅ、立派なレディを

   子供扱いしないでよね!!」


両手を腰に当てながら頬を膨らませ怒った態度を取るメル


直人「ははは!悪い悪い!

   ついメルが可愛いくてな!」


メル「むむっ?

   可愛いもレディ扱いでは無いけど、、

   ま、いっか!

   それじゃコッチだよ!」


すぐにいつものメルに戻ると転移陣のある部屋に誘導する。



メル「すぐ着くけど、一応このニースで

   1番偉いエルフだから

   それなりに気を使ってあげてね!」


直人「それなりで良いのかよ」


メル「直人はこの世界の神の

   剣客みたいな感じだから

   神様並の立場はあるんだけど

   神では無いからね

   偉そうにすると

   なんだコイツみたいな反応されるから

   気をつけてね!」


直人「あぁ、なんと無く分かるわ

   社長の客だか、なんだか

   知らねぇが、年上の俺にタメ口

   でいきなり話かけて来た若造!!

   オメェの部下じゃねぇから!

   って思うけど、社長の手前

   愛想笑いしなきゃならない状況に

   マジで何しに来たんだよ!

   さっさと帰れよ!って思ったわ!

   あの野郎の小馬鹿にした態度が

   今でも思い出すと、、、」


直人の気持ちに呼応した魔力が全身からゆっくり滲み出て空間を振動させる。


リズ「マスター落ち着いてください!

   ここにその人は居ません!」


慌てたリズは直人の顔を両手ではさみながら

落ち着かる為に声がけした。 


直人「お?あ、あぁ、そうだな

   あれ?メルどうした?」


リズが声をかけたタイミングで魔力を霧散させ落ち着きを取り戻した直人は傍で目を見開きながら固まってるメルに声を掛けた。

   

アリーシャ【メル様何事ですか!?

      メル様の場所から強烈な魔力の

     反応が!?まさか!メル様!?】


アリーシャからの緊急用念話がメルに届く。


メル【大丈夫だよ、今ちょっと直人が

   嫌な事思い出しただけだからさ

    今は平常になったよ】


アリーシャ【!?い、嫌な事

      思い出しただけ!?

      それだけで一瞬でも

      国を揺らしたんですか!?】


メル【うん、今からそっち行くから

       アリーシャ頑張ってね】


アリーシャ【そんな!?ちょっ、、】


そう言うとメルは強制的に念話を切る。


アリーシャ「切られてしまった、、って!

  おい!リアリナ!何気に私から

  離れるんじゃない!ここまで来たら

  一蓮托生だろ!?」


さり気なくアリーシャから距離を取っていたリアリナに文句を言うが


リアリナ「一蓮托生は

   【ニア】にお任せします

  私は私でやるべき事がありますので」


そう言って微笑む。


アリーシャ「ニアは当然だ!

   私の半身な様な存在だからな!

   しかし、コレはこの国全体の、」


リアリナ「あ、来た様ですよ?」

     

アリーシャ「え?あ、、」

      




時は数分前に戻る。


アリーシャとの念話を一方的に遮断すると、不思議そうにメルを見てる直人に返事を返した。



メル「ううん、なんでもないよ

   ちょっと、ビックリしただけ、、

    さ!族長も期待して待ってる

    みたいだし!いっくよー!!」


直人「おぉ、期待外れにならない様

   【頑張らないとな!】」


リズ「そうですね!

   【頑張りましょう!】」



メル「あ、うん、お手柔らかにね」



メルが最後に小さく呟くと転移して行った。



シュン。

   


   

==============================



リアリナ「あ、来た様ですよ?」

     

アリーシャ「え?あ、、」

    


シュン


メル「やあ!来たよ!アリーシャ!

   リアリナもお待たせ!

   


固まるアリーシャを一目でスルーすると隣に立っているリアリナに話しかけるメル。


リアリナ「はい、先程ぶりですメル様」


メル「うん!そうだね!

   じゃぁ、早速紹介しようかな!」


アリーシャは直人の姿を見た途端に固まり、

そんなアリーシャをスルーしてメルとリアリナは挨拶もそこそこに直人達への紹介を始める。


メル「はい、では

  そこの固まってるのがアリーシャで

   エルフ族の族長だよ!

   で、コッチの緑の髪をしたドレスの

   美人さんはドリアード族の族長の

   【リアリナ】だよ!」


右手でそれぞれに向けながら紹介したメル


リアリナ「お初にお目にかかります

   メル様より紹介して頂きました

   ドリアード族を束ねさせて頂いている

   リアリナと申します

   ドリアード族は皆私の様な

   薄緑の髪をしていましので、

   お困りの際は遠慮無く声掛けして

   下さい

   ドリアード族一同、全力でサポート

   させて頂きますので、

   よろしくお願い致します」


そう挨拶した【リアリナ】を一言で表すならば、【傾国の美女】王がその色香に惑わされ国を滅ぼす程の美女だろう

艶のある緑色のロングヘアーはコスプレでしか見た事無いが、人工的な髪とは違い色香を漂わす美しい顔と違和感なくマッチしてる様は国宝級の芸術品と言っても過言では無いだろう、そんな国宝級の容姿に加え、高級ホステスの様な胸元が開いてエロス極まり無い筈なのだが、こぼれ落ちそうな巨乳が絶妙なアーチを描き、見事なプロポーションを際立たせた高級ドレスを身に纏う姿は【気品】を感じさせ、いやらしい気持ちを持って見ることに深い罪悪感を覚えてしまう程の圧倒的な【高潔なオーラ】に腰を抜かしそうになる。そんな直人とリズに向かい

深々と頭を下げたリアリナだが、その際に、大胆に開かれた胸元から覗く【巨乳様】が両手を前に出した為、むにゅっと押し潰され

深い谷間が強調された。



直人「は、はひ、ナオト ミカゼです、

  よ、よろしくお願いひます、、」


多少声が裏返ってしまったが、何とか挨拶をする事に成功する

流石に日本に居た時に、これほどの美女を見た事も無いのに、言葉を交わし自分にこんな美女が頭を下げて挨拶すしてるなんて事が現実感がなさ過ぎて、逃げ出したくなる衝動に駆られるが、そこは日本男児の意地がある

リズやメルも見ているのだ!

頑張れ!頑張れ俺!


と、自分を叱咤激励しつつ、ロボットの様にぎこちなくなんとか頭を下げる直人。


リズ「マスターのサポートさせて

   頂いておりますリズと申します

   よろしくお願いいたします」


リズは当然スムーズに挨拶し、顔を上げたリアリナと微笑みを交わす。


メル「はい、じゃぁ、、まだ固まってるね

   まいっか!じゃぁ!

   アリーシャにもついでに

   挨拶しちゃてよ

   【何故か】固まってるけど

   気にしないでね」


理不尽の発言にアリーシャも流石に起動し始めたが、顔を上げた直人がアリーシャを目を限界まで見開き凝視する。


そう、リアリナを【傾国の美女】と表すなら

アリーシャは【幻の宝玉】だろう。

日本のみならず世界的にも愛されてる

【エルフ】その特徴を全て兼ね備えている

ムラのない美しい金髪をポニーテールにし、

伝説の少し長く先がとんがってる耳があらわとなり、その大きく綺麗な瞳はエメラルドグリーンで、陶器の様な白いハリのある肌は、まさに全人類の女性の理想であり、恐らくスッピンであろうその肌の美しさは、産毛もホクロも無くもはや反則的とも言える美しさに、綺麗な鼻筋と淡いピンクの唇は今すぐ飛びかかって吸い付きたい衝動を抑えているのが不思議である


だが、、、だがしかし!

120%合格フィーバー!エルフルックス

を超えるインパクトをアリーシャは所持していた!

それはまさに【兵器】である。

リアリナがドレスならアリーシャが着ているいの【着物】なのだろうか?

それとも法被(はっぴ)だろうか?

白と赤をベースにしたその上着はアリーシャの身体のラインを損ねる事なく、それどころか際立たせる様な匠を感じさせる造りになっており、その【兵器】いや、、

その【爆乳】の存在を更に主張しているようだ!

着物や法被は本来、胸の大きい人は不格好に見えるものだが、まるでセーターの様に身体のラインに沿って身についてる着物であって着物では無い何かではあるが


そんな事はどうでもいい!!


御託はいいんだよ!!!


もうね、、俺はね、、

感動を通り越して、、昇天しそうだよ。

ありがとう異世界

ありがとうシュナ

ありがとうリズ

ありがとうメル

僕はもう死んでも良いよ、、ってなる訳ねぇだろ!


ここからだ!ここから始まるのだ!!

さっきは、、その、、リアリナさんにノックアウト寸前だったし、アリーシャさんには昇天されそうだが、、、

負けられねぇ戦いが俺にはある!!


ここで失敗は許されねぇ

夢を散らせた戦友達の為

漢【直人40歳!!】


全身全霊を持って【爆乳エロフ様】に

初めての【ご挨拶】を見て頂くのだ!!!!


見ててくれ!戦友(とも)よ!


俺はキミ達の想いを背負って戦場へ【イク】

  

直人「初めまして!

   私はナオト ミカゼと申します。

   この世界には来たばかりで、

   知らない事が多く未熟な身で

   ありますので、何かと【御迷惑】を

   おかけする事があるかと思います。

   身勝手なお願いではありますが、

   御指導、ご鞭撻の程宜しくお願い

   致します!!!!

   (どうだ!?

   俺にしては良いんじゃないか!?

   爆乳エルフ様の前で噛まなかった

   だけでも大成功だし、そこそこ

   丁寧に出来たんじゃないか?)」



勢いよく言い切った直人は背筋を伸ばし、

腰を90度に曲げて頭を下げた。


リズ「私はマスターのサポートを

   させて頂いてるリズと申します。

   以後御見知りおき下さい」


簡潔に挨拶したリズもまた直人と同様に頭を下げた。




シーーーーン

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