第4話 オーク肉は最高です
家に戻った俺は庭に穴を掘り、両親をファイアボールで火葬したあと埋葬した。
姫の母親も同じように埋葬してあげた。
「姫、今日はいろいろあって心も身体も疲れただろ。一人じゃ心配だからうちにおいで。」
「うん。りゅうちゃん、ありがと。」
姫のステータスを確認してみるとLv.10に上がっていた。
離れていても経験値が分配されていたようだ。
我が家にも結界を張り、姫とともに家に入った。
まだ玄関のドアが壊れたままだった。
直さなくっちゃと思ったらスキル修復を獲得した。
このスキルはめっちゃ便利で、壊れたものの修理はもちろん、装備のメンテも可能だった。
玄関のドアもすぐに修復された。
家に入ってまずはライフラインの確認だ。
電気も水道もガスもまだ生きていた。
風呂を沸かし、その間に食事の準備をすることした。
料理は姫に任せることに。
両親が出かけてしまったときなど、よく家に来て作ってくれていたので安心して任せることができる。
ついでにドロップアイテムのオークの肉も使ってもらうことにした。
インベントリの中身を覗いてみるとオークの革が入っていた。
肉の他に革もドロップしていたらしい。
その革を使い、革の鎧を作ってみた。
革の鎧ではあるが、かなり防御力がアップした。
ゴブリン程度の攻撃ではダメージを受けることはないだろう。
姫の分も作っておいた。
インベントリの中を確認していると夕飯ができたと呼ばれた。
今日の晩飯はオーク肉の生姜焼きがメインだった。
この生姜焼きの驚くうまさ!
姫の勧めで読んだ異世界転生もののラノベに書いてあったようにオーク肉は最高だった。
上位種はもっとうまいと書いてあったことを思い出し非常に楽しみになった。
「洗い物しちゃうから、りゅうちゃんは先にお風呂に入ってきて。」
「おう、わかった。片付けよろしくね。」
俺は風呂に入り、今後のことを考えていた。
とりあえず、近隣の町のゲートを塞いで平穏な日々を取り戻そうかな。
疲れを癒しながらぼーっと湯舟に浸かっていると脱衣所に気配がした。
敵襲かと身構えると、
「りゅうちゃん、一人じゃ怖くて来ちゃった。一緒に入ってもいいかな?」
「え?! 俺は構わないけど、大丈夫なのか?」
「りゅうちゃんなら見られても平気だから。でも、恥ずかしいからあんまり見ないでね。」
ドキドキしながら待っているとタオル巻きで完全防御の姫が入ってきた。
若干がっかりしたような、まあそうだよねって感じていると。
意を決し巻いていたタオルを投げ捨てる姫。
唖然とする俺。
身体を洗い始める姫。
「そんなに見つめないでよ。りゅうちゃんのエッチ。」
「ああ、ごめんごめん。姫が綺麗すぎて見とれてしまった。」
「もう! でも、ありがと。」
身体を洗い終えた姫が背中を向けて湯舟に入ってきた。
後ろから抱きしめる形でこれからのことを話すことにした。
「姫、俺はもっと強くなる。そして絶対にお前を守る。ずっと一緒にいてくれ。」
「うん、わかった。私もりゅうちゃんを支え、守っていくよ。」
誘惑に負けてちょっとだけ揉んでみたら、りゅうちゃんも男の子なのねと言われて叩かれた。
風呂を上がり、リビングのTVをつけてみると全局で魔物のニュースが流れていた。
どうも隣町の最初にゴブリンを倒した場所のゲートを中心に複数のゲートが発生し、全国に広がっているようだ。
被害も増えており、すでに何千人もの犠牲者が出ているそうだ。
自衛隊、警察がなんとか抑え込もうと努力はしているようだが、ゲートを塞ぐことが出来ずにいる。
世の中、本当に大変なことになってしまった。
明日、今後のことを姫とちゃんと話し合おうと思う。
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