幕間 雪原に咲く一輪の菊
東条達が沖縄を去る、その1日前。
日本列島最北の都道府県、指定特別区域、北海道。
魔素の影響でやまない雪が降り続ける中、1人の女性が白い息を吐く。
ボロボロのセーラー服を着た彼女は曇天を見つめ、
「………………入られた」
1人静かに呟いた。
途端彼女の全身から魔力と同時に途轍もない怒気が漏れ始め、周囲の小動物が失神し、小型モンスターが逃げてゆく。
それは底知れぬ狂気か、はたまた愛か。
黒く染まった彼女の心は菊の中。
「何してる、行くぞ――――紗命―――――」
「…………はぁい」
しんしんと降り積もる真っ白な雪。
命を貪る銀の世界。
柔らかな笑みの裏は、悪魔のみぞ知る。
〜7巻・完〜
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます