パパ上は――改めたい(お絵描き:この美のこさん)

パパ上はこの日、とても疲れていた。


忙しい時期ともなり、そりゃもう疲れていた。

なぜなら毎日のようにPCを運んでは運んで。そのPCがまたノートPCなんてきゃわいいものならよかったのだが、デスクトップPCだったりサーバー機だったりとまー、重たいものだ。

それを複数人でやるならまだ楽ではあるだろうけども、それを人数足りないからということもあって一人でずっと運んでは設置して、設置しては立ち上げてセッティングして。


「今日セッティングして今日発送まであと一時間です!」

「ばっかやろう! 端末に設定インストールするのにどんだけ頑張っても2時間かかるっての!」

「でも、もう集荷来ちゃいますよっ!」

「バカなの!? 毎日のように、直前に「いうの忘れちゃった☆」って発送2時間前とかにいううちの社長! 気持ち悪くてしかたねぇっての!」

「聞きたくないものだな、上長の愚痴というものは」

「おめぇどっから目線で席に座ってにちゃぁって笑ってんだよ! 上長の仕事手伝え!」

「えー」

「いや、やっぱいいや。そっちはそっちで面倒そうだ」


部下を見てみると、私がそんな毎日のような社長の失態に明け暮れているから別の仕事がたんまり溜まってしまっていて、それを泣き言言わず(いや、普通に言ってるし普通に声かけてきて質問してきてるけど)処理してげんなりしていた。

げんなりしているからこそ、時にはそういう笑いもあってはいいのだろうと思い、私は(その部下が頑張ってる仕事を手伝いたくないと心から)思いながら互いに軽口叩いているわけだが、その手は互いに止まることはない。

私はセッティング。部下は従来の仕事。互いのやることをしながら笑い合うのもまた悪くない。


ただし。


私のほうはもう発送時間30分と締切が迫っているわけだが……。


そんなことが繰り返されて、毎日家に帰宅すればぐでぇってソファーから動かず、ご飯食べて艶めかしくお風呂に入って布団へダイブ。

時々子供たちとゲームしたり会話したりはするものの、まーまったく頭に入ってこないわけだ。


そんなことがあって、久しぶりに理不尽な話もなく仕事も少なく早く帰れた日があって。

そこで私は、久しぶりに子供たちと長くゲームをできるだろうと少しだけ楽しみにしていた。



が――



「縛りプレイしよう!」


と、中学生となった息子のセバスが、普通に楽しみたいのに、ゲームをするにあたっての縛りプレイを推奨してきた。


「いや、やらんけど」

「なんで」

「普通にやりたい」


と、それでも縛りプレイをしたい息子は引かないので、私はコントローラーをおいた。


「やらんの? じゃあ私が代わりにやる」


あまり話を聞いていなかった私の妻ことボナンザなティモシーがコントローラーをとって代わりにゲームをやろうとする。


「で、なにあったの」

「いや、縛りプレイやるのが嫌だった」


単純に、それだけなのであるのだが――


「そんなにやりたくないなら、横から口出すな」


と、セバスがぼそっと言った。


「――あ? お前、潰すぞ」


とっさにイラっとして出た言葉。

そもそも疲れていたのだ。そこに子供とはいえ生意気なことを言ってきたそれを、許容できず。


あまりにも怒声が混じっていたのか、セバスが無言になった。

大人気ないとすぐに分かった私は、ちっと舌打ちして自室へと戻る。


背後でセバスのすすり泣く声が聞こえてきた。





セバスもセバスで。

久しぶりに長くみんなでゲームができることを楽しみにしていたのだ。

だからこそ、自分の楽しいと思える提案をしてきたのだ。


なのに、大人がただ疲れで機嫌が悪いだけでそれをないがしろにしてキレて。

弱者に対してただ相手を潰すと脅すという最低な行為をした私。


最近言葉使いが悪くなって反抗期ともなったセバスのちょっとした優しさでもあるのだが、言葉使いの悪さが裏目にでてしまったとも言えるのだが。



悪いのは、私。







「その、なんだ。昨日は悪かったな」



次の日の朝。

こっそりセバスしかいない場所でセバスの頭を撫でながら謝る。



セバスもセバスで反抗期。

だからこれからもこんなことが起きるかもしれない。

だけど、今度は私もいくら疲れているからといってそんなことをしないように思いながら。






「頭がりがり、痛いんだけどっ!」



そりゃそうだろうな。


そんなセバスの頭を、愛おしく、撫で続ける。







……で。

お前、学校行かなくて、いいの?

















ってなことが以前ありましてですね。


一番最初の子っていうのは、親とともに育っていくんですよね。

親も初めての子なわけですから、親も子も歴が一緒なわけです。


だから失敗することはあるけども、そこで致命的な失敗をしないように次の子のときに同じことをしないようにしなければならないわけです。

とはいえ、その失敗した長子にもちゃんと労ってあげなければならない。


それを忘れないよう。

みなさんも、イライラしたからって子供や小さい子に当たらないように気をつけてくださいね^^



という話と全く関係はないのですが。



ここ最近リメイクとかリメイクとかリメイクとかしまくってたわけですが、そういや新しいの描いていないなあと。


ってなわけで、カクヨムキャンディーズのお知り合いの方。

カクヨムキャンディーズのファン第一号でしたっけ?


そんな方を、こっそり描いてみようと、こっそり作品などを見に行って描いてみたわけです。


さて、その方。

気づくのいつになるのやら(笑



■この美のこさん

https://kakuyomu.jp/users/cocopin




https://note.com/292339/n/nd8adbbe2b5eb


ではでは。

今回のセリフ付け、本人さんに許可は得てませんが、どうされるか、どうなるのか、楽しみにしております^^



にんにんからの〜


どろんっ☆

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