第24話 忍び寄る二つの影。

 アッラマー神殿がある町から離れた北北西の上空。

 険しく連なる山脈の山頂よりもはるか空の上を、雲を切り裂くように二匹の竜が翼を広げて飛んでいた。

 その背中に乗っているのは、人の形をした化け物と、そして禍々しいほどの漆黒の鎧を身にまとった一人の騎士の姿。


「……ヴィルヘルム様、まもなく到着します」


 化け物がそんな言葉を口にすると、今度は騎士がゆっくりと口を開く。


「あの町か……」

 

 まるでこの世の全てを否定するかのようなおぞましい声で騎士はそう呟くと、兜の奥に見える不気味な目を鋭く細めた。


「あの町に……魔王様が手塩をかけて育てたイモリットムーヤを殺した人間がいるのだな?」


「はい。それと噂によるとイムリットムーヤを殺したのは……、異世界から来た人間だという話しです」


 化け物の返答を聞いて、なるほどと再び声を漏らした騎士は、今度は「ククク……」と不気味な笑い声を漏らす。そして腰に携えた大剣の柄を右手で力強く握りしめた。


「この俺と同じ異世界人か……これは面白いことになりそうだな」

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それでもJK勇者はセーラー服を脱がない。 もちお @isshi

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