あかりちゃん

終

また夏がやってきた。今回は親子三人で夏祭りに来た。

「そういえば、あなた病院に行ってたのよね？なんで私にも声をかけてくれなかったの？」

「ああ、いや、まさか君がそこも聞いてなかったとは思ってなくて。本当にあかりのことになると君は取り乱すねえ。」

そのあと車いすのあかりちゃんに向かってこう言った。

「まあそれだけ、お母さんはあかりのことが大事だってことだ。愛されてるねえ。」

当然だ。私のたった一人の娘、これがもっとも素敵なものだもの。