第16話

 朝、目を覚ますと、おじさんがそうめんの露を目の前に出してきた。寝ぼけ真名区だったので、戸惑っていると

 「お前、長いな」とそういった。何のことをいっているのか一瞬わからなかったけど、ようやく理解して

 「いつでも帰れるからね」とそう返した。おじさんは興味を失ったのか、必要以上に音をたてながらそうめんをすすっていた。


 私はいつものようにごみを拾った。昨日みたいなことが起きないように、お店に納品された品物の段ボールに大きく「ごみ箱」と書いて、いたるところに置いておいた。


 ごみはたくさん集まった。今まで一人では拾いきれなかったたくさんのごみが集まった。子供たちは砂浜の上をはだしで駆け回っていた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る