小さい頃、水風船を買ってもらったことがある。

その水風船は変わっていて、水で出来ていた。

中には赤い金魚が2匹、ひらひらと自由に泳いでいる。

とても不思議で一目で気に入り、買ってもらったのだ。

毎日眺めたり遊んだりしていたのだが、だんだんと水風船は小さくなっていった。

水が蒸発してしまっているのだ。

このままでは金魚が死んでしまう。と、慌てて金魚を水槽に移した。

金魚がいなくなった水風船は、みるみるうちにしぼんだ。

あっという間に水風船は最後の一滴となり、消えてしまった。

この話をしても、決まって両親は「そんなもの買ったことがない」と言う。

では今なお元気なこの金魚は何処から来たのだろうか？

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