第16話 ヨーゼフ3

宮廷料理長の【ジャッカル尊師】から

『五つ星シェフ』の

昇進試験が言い渡される!


牛の食材確保からの解体調理

「牛がちょっと凶暴なので

気をつけるように」


装備を整えてメインターゲットの

牛探しの冒険に出かける


一人のでの冒険である!


例の宿屋の拠点では

使い魔による中継映像を見て

ドキドキハラハラしている!



「オイ!」

「一人で冒険に出して大丈夫なのか?」


心配する人外たちの不安無視で

ジャッカルは言い切る!


「多分余裕だ!

恐ろしいものが見れると思う!」


「見た目ほど柔な存在ではない!」


水場に陣を敷いて獲物を待つようだ!

待つこと3時間、

「ヨーゼフは忍耐強い!

あれぐらいでは微塵も心が揺らがない!」


個人のユニークスキル

特性に【明鏡止水】がある

常に自然体!


明鏡止水(めいきょうしすい)とは、くもりのない鏡と静かにたたえた水の意で、心に邪念ややましさがなく、落ち着き払っている状態をいう言葉である。


性格上の問題で

ワードナとマーリンも

【明鏡止水を備えているらしい】

あとは誰も持っていない!



もの凄い吠え声と共に空から

馬鹿でかい物体が降ってくる!

「あれが今回のターゲットの

【黒毛和牛】だ!」


いつもと逆パターン

周りの人外どもが騒ぎ出す!

じゃねえよ!


【『ラージャンの亜種』じゃねえか!】

しかもデカイ!キングサイズ?!


ジャッカルはドヤ顔

「それが何か?」


「やばいぞ!いきなり見つかって」

「【サンダーブレス】の発射体制!」


幾らヨーゼフでも

【雷の速さは回避不能】だろ!


「何?!」



ヨーゼフ視点


ふむ!おいでなすったか!

隙だらけ!包丁やナイフの投擲でも楽に

仕留めれそうだが!



最低限の裂傷や食材に適さない

部位を破壊すべき!


む、ブレスの発射態勢!

だが目標の【見当違い】


あれは蜃気楼【ミラージュ】

【尊師のスキル】

その場にいる様に蜃気楼を見せるスキル!


【シャドウウォーク】や【気配遮断】で

容易にラージャンの股下まで到達!


ブレスを放ち!

その場に5秒も留まるとは自殺行為だ!


心臓のみ解体で抜き出すか

バラバラにするか?!


そう思案したが、

むう!あまりに巨大すぎて

心臓まで届きそうもない!


致し方ない!

『部位切断』発動まで2秒かかるが

狙い通りに関節部の継ぎ目に

針の穴を通すかの様な正確さで的確に通す!


骨に当たるとなので

刃が欠けてしまう!

デリケートな作業だ!


ラージャンは何が起きたか

わからないままに

後方の【右足が切断】地に落ちている


「?!」


そして機動力が永遠に殺される!


あまりの痛さにのたうち回る

そして視界の端に物体を初めて捉える!


ヨーゼフは思った

尊師のようにはうまくいかぬか!

絶えず視界の外に回り込み

【視認されることなく】

仕留めるアサシンスキル


スキル【ブラインド】


慌てることなく両腕の腱を正確に切断!

腕が垂れ下がったところで、


軽くふわりと自然体で胴体の上に降り立ち

スキル【貫通】

スキル【微塵切り】


ラージャンの目に包丁が突き立てられ

目から脳内を微塵切りでミキサーされて

ラージャンは完全に沈黙する!


さて

「無駄の無いように解体せねば!」


ラージャンを倒す以上の時間をかけて

料理人の魂と言える

食材の取り分け 選別作業


霜降り ロース カルビ ハラミ

タン ハツ ホルモン レバー


異次元収納のアイテムBOXに次々と

入れ込む!


任務完了!

【mission complete】


遠隔からの魔道具による【念話】が繋がれ


尊師ジャッカル師の尊いお言葉を受け賜る

「少々てこずった様ですが

まぁいいでしょう」


言い訳は自分を貶めるだけだ!

グッと堪え!

自分の卑才の身が情け無い!

尊師の期待に応えれる様に

更なる精進をせねば!


    


    ◆ ◆ ◆




中継を見ていた者たち

コックとは『戦闘職』なのか?!


穏やかな顔の自然体過ぎて恐い!


なんでサンダーブレスの直撃を

受けて生きている?!


ドヤ顔を決める、ジャッカル

【ミラージュ】と言うスキルの蜃気楼

戦闘が始まった直後股下から

右足を切断!


両腕の腱切断からの目から脳を破壊!

流れる様な作業、

この間【1分30秒フラット】無駄がない!




「流石は『我が弟子』と言うところか!」

(キリッ!)


オイ!ジャッカル包丁🔪1本でラージャン

仕留めてこい!余裕だろ!


「無理!」

即答であるww


皆感覚がオカシイ所為か、

【傷なしのラージャンの角】と言う

【奇跡の素材】部位を取り忘れたことに

誰も気付いていなかった・・・

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