9 【……もしかしなくてもよ、そいつが勇者って奴なのか?】

 大広間には玉座の正面と後方、そして中間付近の左右と、計四箇所に出入り口が設けられており、俺はその後ろ側から広間を後にした。


 後方の出口を抜けると、まず大きな紋章の着いた床が目に映る。直径三メートルほどの円形の枠内に、幾何学的な記号と文字の羅列が記された紋様……要は魔法陣というヤツだ。

 その上に立ち、記憶の中にある場所を思い浮かべると一瞬視野と思考が霞むような嫌な感覚に苛まれる。立ちくらみや目眩に近い症状だ。この感覚に堪らずと目を瞑ってしまえば──気付けば俺の部屋に居る、という仕様である。


「……何度経験しても慣れねぇなこれ」


 時間にして数秒足らずの出来事。もはや転送用の装置だと割り切って使う分には滅茶苦茶便利なんだが、この奇妙な感覚を前にして足踏みする事もしばしば。


 あとは転移をする際、瞼を上げたままではを視認する事が叶わないのも、何となく納得がいかないと言うか腹が立つと言うか。

 数回はどうにかしてその瞬間を捉えてやろうと試みた時もあったが、何分そういう時に限り何時まで経っても装置が発動する事は無かった。

 かと思えば目を瞑った瞬間から、その次に瞼を開けた時には既に自分の部屋に居るもんだから不思議な事この上ない。


 ちなみに当初、あの装置が転送してくれる場所はこの世界のみに限定されていると、シオンにあっけらかんと言い渡されて項垂れたのは言うまでもない。さすがのご都合主義も、そこまではゴリ押してくれなかったという話である。


 霞んだ視界を取り戻すように目頭を揉みながら現在地を確認しつつ、久しぶりにシオンの居ないソファを独占することにした。


 結局シオンによる四天王の紹介は、思った以上に簡潔に済まされている。

 話が脱線してたのも要因の一つだろうが、実際あのままでは俺が居る限り、サキュバスであるリリスパインからまともな話を受けることは出来ないだろうし、シオンの判断はまぁまぁ正しいと言えよう。だからって俺の所為にされてたのは不本意ではあるが、この際仕方あるまい。


 ……今頃はどんな話をしているのだろうか。


 四天王の内の一人が戻って来たという事は、いずれ他の連中も遠からず帰ってくるだろう。どんな魔族なのか興味は尽きないものの、それによって近付く物語の進行度合いも気になるところ。

 他の三人……かどうかはさておき。全員が揃ったら、魔王であるシオンは果たしてどう動くのか。彼女の言葉を借りると勇者さえ倒せれば他はどうでも良いとの事なので、もしかしたら直接彼の元へ殴り込みにでも行くのかも知れない。


 しかしそうすんなりと事が運ぶかどうかは、それこそ神のみぞ知るという話。


 この世界にも人間側へと与する神が存在するのなら、シオンが俺の世界へ飛ばされてしまったように、何かしらのアクシデントを起こされないとも限らない。別に転移の原因を神になすり付けるつもりはないんだが、そう推察しなければ話の収拾がつかないのだ。

 その点を加味すればあの短気なシオンが未だ行動を起こさず、四天王を待ちぼうけているのも実は神による妨害工作なのでは? なんて邪推すらしてしまう。


 誰も居ないのを良いことに独りごちりながらそんな事を考えていると、部屋の入口からノック音が鳴り、間もなく俺の合図を待たずに扉が開かれた。


「こちらに居られましたか」

「な? やっぱあたしの言った通りじゃんよー」


 その先に居たのは、俺を見付けた途端に行儀良く腰を折ったセバスチャンと、片手を上げて軽く挨拶を済ますキールであった。


「二人揃ってどうしたんだ?」

「ちょっちなー。おめーにも話をしとくべきだと思ってよ」

「突然お邪魔して申し訳ありません。少々お時間を頂いても宜しいでしょうか?」


 それぞれ対照的な物言いをする彼らに頷いて応えれば、こちらの返答を待たず入ってきたキールに続き、扉を優しく閉めたセバスチャンが入室して来る。

 テーブルに着くよう促せば、セバスチャンは小さく頭を振り、


「お気遣い痛み入ります。しかしながら、直ぐに済む用事でございますれば」


 と、やんわりとした口調でこれに遠慮して答えた。


「そうそう。あたしらも暇じゃねーのよ」


 加えてキールまで同調してきた事により、さしもの俺も訝しんでしまう。


「……何かあったのか?」


 眉をひそめて彼らに続くと、セバスチャンとキールは互いの顔を見合わせて、図ったように頷き合った。


「わりぃな人間。おめーもう当面、向こうに帰れねーわ」

「……は?」


 そして唐突に言い渡されたキールの宣告に、俺の口からは意図せず間の抜けた返事が吐かれる。


「ま、待て待て。何だいきなり、一体お前は何を──」


 ソファから慌てて腰を上げ、キールの言葉の意味を探るべく問い質そうとした矢先──真横に吹っ飛ばされそうな横揺れと轟音が全身を貫いた。突然の衝撃に立つこともままならず、俺の身体は再度ソファへと投げ出される。

 天井から埃と砂が舞い落ちる中、途端に室外から喧騒が大きくなって聞こえてきた。何か焦燥に駆られているような、多様な声色が怒声混じりに重なり合う。


「うおぅ!? なな、なんだ!? 地震かっ!?」

「うひー、! すまん人間っ、話は後だあと! セバスッ!」

「分かっております。キール、こちらは任せましたよ」


 キールが口早に告げると、直立不動のままそれを受けたセバスチャンはこの揺れを物ともせず扉へ向かう。


「お、おいセバスチャン!?」

「申し訳ございません。子細はこの騒ぎが落ち着いたら必ず」


 セバスチャンの背に慌てて声を掛けても、彼はこちらを振り返る事無く取っ手に手をかけ、そのまま出ていってしまった。


「……な、何だってんだ……」

「うしっ、混乱してるトコわりーけどあたしらも行くぞー!」


 一度ならず二度三度と振動が訪れる最中、ソファの縁を引っ掴んで飛ばされないよう耐えている俺の視界にキールが入ってきた。


「こんな揺れまくってんのに何処に行くってんだよ!?」

「この塔の最上階に決まってんだろ? 良いから口閉じれ。舌噛んでもしらねーぜ?」

「だから何でっ!」


 この事態に置いてけぼりを食らったままな俺は、当然のように言いながらもしれっと額へ腕を当ててきたキールに次第に腹が立ち、その姿を睨み付けつつ怒鳴り込んでいた。


「ごちゃごちゃうるせー! が攻めてきたんだっつーの!」

「あいつって──」


 感情を示すかのように額を押す力が一際強くなったかと思えば、足元から急速に湧き上がる浮遊感。ともすれば怒鳴り返してきたキールの姿を含め、この視界は瞬く間に霞がかったものになる。

 半ば強制的に転移魔法を受けてしまった俺は、キールの台詞を反芻する事も叶わず、意識ごと幕を一旦閉ざされてしまった。


******


 およそ数瞬後。

 ハッとして瞼を開けると、小ぢんまりとした室内が目に映った。

 石畳で覆われた壁際には四方に小窓が備え付けてあり、内側から陽の光を遮るようにカーテンが敷かれている。そのため日中にも関わらず室内は薄暗い。


「ここは……最上階か?」


 キールの言う通りであれば、この転移先はシオンが寝泊まりしている階層より更に上の、彼がその身を休めていた最上階という事になる。

 薄がりの室内には点々と淡い輝きを放つ物体が浮かんでいた。その光は先日見かけた魔力素と同じ物であり、その輝きは心なしか以前見かけた物よりも色濃く見える。


「おう。ホントは人間なんぞが居て良いよーな空間じゃねーんだけど、魔王様の魔力が入ってるおめーなら大丈夫だろ。たぶん」


 五畳程度の空間の中央にはこれも小さなテーブルが一台。それを覆うように紫色のクロスが掛けられている。

 そのテーブル上にキールが乗り立つと、おもむろに体の一部を毟り取った。自らそれを捏ねるように丸めていけば、取られた欠片は形を見る見る変えていき、最終的に透き通る水晶玉へと変貌を遂げた。


「何してんだよ?」


 自身と同サイズの水晶玉と化したそれをテーブルの中央に置けば、さながら占い部屋の一室にもなり得そうな風景になる。


「この状況で占いでもすんのかって言いた気だなおめー。良いから黙って見とけい」


 こちらの考えを見透かしたか先んじて釘を差してきたキールは、腕先でその球体を叩いてみせた。

 すると耳鳴りにも似た高音が耳奥に届き、それに呼応するかのように水晶玉が強い光を放ち始める。薄暗かった空間が一瞬明るみに照らし出されれば、光が収まると共に、室内の景色に変化が起きていた事に気付く。


 石畳の壁に映し出されていたのは、恐らく魔王城の外の風景。それも入り口に近い外壁の辺り。恐らく、と付けたのは壁が砕かれ、周囲に散っていた所為で幾ばくか判断に迷ったためだ。

 キールに叩かれた事で起動した水晶玉はまるでプロジェクターのように、スクリーン代わりとなった壁に今現在起きているであろう事態を映し出していた。


 その入口付近では破壊された瓦礫の上に様々な魔族達が立っており、そんな彼らの前には特に印象深い若干名が佇んでいる。


「あれはギュッセルと………セバスチャンにリリスパイン……?」


 全貌を映し出すためか、その姿は上空かつ遠目から見たようなものになっていて、彼らがどのようなやり取りをしているのか今ひとつ把握する事が出来ない。

 しかし魔族達の視線は間違いなく入り口より外側の、ある一点に向けられている事だけは分かった。


「──はっ!? シオン!」


 ギュッセル達の視線を辿っていけば、そこに居たのは見紛うこと無きシオンの姿と、見慣れない人物像が一人。加えて見慣れない人物の手元からは自身よりも何倍も大きな尻尾の先が掴まれており、それを引き摺るような形で、緑色の巨大なドラゴンが地面に倒れ伏している。

 その更に後方では、白銀の甲冑やロープを身に纏った兵士達が何十……いや、何百人単位と列を成していた。


「あー、あー。てす、てす……ん、よし。

 魔王様ー! 聞こえますかーご無事ですかーいっ!?」


 ともすれば、狭い空間に突如響き渡る声量に思わず耳を塞いでしまう。


【……やかましいわ。叫ばんでも聞こえとる。奴はそこにおるな?】


 すると何時もの調子でシオンの声が室内に響いてきた。


「へぇ、ちゃんと此処に居ますぜ」

「おいシオン! 何があったってんだ!?」

【相変わらず落ち着きのない奴だな貴様は。そんなもの、見れば分かるだろう】

「こっからじゃお前らの頭しか見えねーんだよ!」


 当たり前のような口振りに視界そのままの状況を伝えてやると、シオンは鼻を鳴らし、何やら顔に手を当てる素振りを見せる。


【ふむ、ならば

「──は?】


 言葉の意味を考える暇もなく、俺は一人の少年の前に相対していた。

 少年の身形は鎧を纏った兵士の物に近い。ただ彼らの物に比べて全身を包むような重装ではなく、身軽さを重視した白銀の軽装備である。

 左の前腕に複雑な紋章が刻まれた小盾を装着しており、その手にはドラゴンの尾先が掴まれている。反対の右手には他の装備と色合いの異なる、漆黒の片手剣を装備していた。


【……えっ? は? なんで……?】


 口を衝いて出た台詞は何故か脳内に反響しただけに留まったが、今はそんな事どうでも良い。


 何より驚いたのが少年のその顔立ち。


 世の中には自分に似た人間が三人は居るという説がある。

 それが事もあろうにこんな異世界で。ましてや人生で初めて見たとも言える、そんなドッペルゲンガー的な存在が今、まさに俺の前に居た。

 幼さの残る彼の面構えはもちろん今の俺では無い。だが過去の自分と余りにも顔の作りが酷似している。異なるとすれば髪色くらいで、金糸のような髪の毛が、彼の襟元と瞼付近を撫でるように踊っていた。


 突然の出来事に脳が混乱を催していると、喉仏が勝手に動き始める。


「くく、どうだ。であろう?」


 こちらの困惑っぷりを察知してか、喉元からシオンの声が響く。声は聞こえど姿の見えない彼女を探すべく首を動かそうとしたが、この身体は依然として目の前の少年を視界に収めたまま微動だにしない。

 しかしその視界の隅から前方に向かって白銀の髪が流れてきた事で、ようやく俺はこの違和感に気付くことが出来た。

 髪を流すほどの風が吹いても肌には何の刺激も無い。首を動かそうにも反応をしない筋肉。視界をずらそうと目を泳がしても微動だにせず、時折意思に反して閉ざされる瞼。声は聞こえても、姿の見えないシオン。

 これらから推測されることは。

 

【……視覚だけお前と共有してるってことか】

「うむ。貴様にもを見せてやろうと意識を奪い取ってやったのだ」

【奪い取るってお前】

「なに、事が済んだら返してやるから安心するがいい」


 どうやら俺は、シオンによって五感の内の視覚のみを乗っ取られ、彼女と同じ景色を共有している形となっているらしい。

 何と言うかもう、何時に増して驚きっぱなしのせいか、もはや逐一取り乱すのも馬鹿馬鹿しくなってきた気がする。


【魔王様ーッ! 人間が後頭部からぶっ倒れたんだけど!?】

「別にその程度で死にはしまい。捨て置け」

【お前この野郎】


 ……見えない所でまたしても俺に弊害が被られている事については、現状置いておく事にして。

 それまでシオンの視野から決して離れる事の無かった眼前の少年を捉えながら、改めて彼女に尋ねてみる。


【……もしかしなくてもよ、そいつがって奴なのか?】


 よく見れば目の色も異なっており、透き通るような碧眼がこちらを見据えていた。傍から見ればシオンが独り言をつらつら呟いている構図になっているはずなのだが、少年はこれに何の反応も示していない。

 むしろあの蒼き瞳の奥底には、シオンの素振りなど心底どうでも良いという風な、寂れた感情すらあるように見受けられてしまう。


「そのようだ。あの小僧、妙に腹の立つ面をしておるな?」

【俺にそれを言うか】


 こいつの事だ。俺と少年の顔が似ている事などとっくに気付いているはず。

 それでもシオンは冷静さ、というよりは自分のペースを一向に崩そうともせず、勇者である少年の方へゆったりと脚を向ける。

 途端に人間の兵士側では喧騒が渦巻き、少年へ注意を促し始めた。それどころか勇者が居ることで気が大きくなっているのか、ここぞとばかりに罵詈雑言を投げてくる連中すら居る始末。


「初めましてだな、勇者よ……とでも言えばよいか? それとも、その手中に収める余の配下を開放せよとでも解くべきか?」


 そんな彼らの罵声など全く意に介さない様子でシオンは鼻息を一つ吐き、少年へと声を掛けた。彼女の対応に兵士達は自分らが無視されたとでも思ったらしく、野次混じりの喧騒は更に大きくなる。

 しかし少年──勇者が剣を持つ手を軽く挙げると、それが号令かの如く一気に静まり返っていく。小さいながらもさすがは勇者と言うべきか、どうやら兵士達をまとめ上げるに十分なカリスマ性はしっかりと備えているらしい。


 やがて小声が通るかどうかという程にまで静まった後方を振り返る事もなく、腕を降ろした勇者はこちらを見据えたまま、ようやく口を開く。


「これから死ぬような奴に、挨拶なんて要らないだろ」


 青年期へと移り変わる声色で吐き捨てられた勇者らしからぬ物言いに、シオンは苦笑いを浮かべ、小さく吹き出す。


「ククッ、生憎だが貴様のような世間知らずの小童に倒されるほど、余は落ちぶれておらんのでな」


 腕を組んで顎を上げ、勇者を見下ろす姿勢を取ったシオンが挑発気味に嘲り返すと、彼はその様子にムッとしたように口元を引き締めた。


「……俺から、十何年も逃げてたような臆病者に言われたくねぇよ」

「ほう、たかだか十年弱この姿が見えないだけで臆病者呼ばわりか。此度の勇者は、随分と狭量な器の持ち主のようだ」

「狭量で結構。テメェら魔族を受け入れる心なんて、勇者なんてクソ面倒な役割を押し付けられた時点で持ち合わせてねぇからな」


 ……何だろう、俺が思っていた勇者像と違う。せめてもうちょっと目に光の灯った、勇猛果敢な物言いを期待してたんだが。

 どうしてそんなダークヒーローみたいな感じに育ってしまったのか。もしかしてアレか、他人の空似ってヤツは、顔までじゃなくて性格まで似るのか。


「そういやこいつを開放しろとか言ってたな──ほらよ、くれてやる」


 勇者はそう言って左腕をおもむろに振るうと、どこにそんな膂力があるのか、掴まれていた巨大なドラゴンが軽々と宙を舞う。

 それがシオンの頭上を越えてから間もなく、大きな地響きと共に視点が地震を受けたかのように揺らいだ。同時に悲鳴のような魔族達の声が届き、その安否を心配する声も聞こえてくる。


「ドラゴンって奴は無駄にしぶといから困りモンだ。何百回切り刻んでも再生しやがる」

「それはそうだ。奴は初代の頃より生き存えておる竜だからな。生命力なぞ、貴様ら人間とは比べるべくもあるまい」

「そうかよ。だったらお前を殺した後、切り身の資源として使ってやる……知ってるか? ドラゴンは骨や皮、血肉から内蔵に至る全てが俺達人間にとって超高級な素材なんだぜ?

 おかげで当分食うに困らねぇ。そこについては礼を言っといてやる」

【だから勇者の台詞じゃねぇよこれ】


 RPGゲームよろしく、恐らくこの世界にとっても事実である発言なのだろうが、よりによって勇者にそれを言われると、どうにも背筋がゾッとする思いである。


「ふん。ならば今日を以って、それも仕舞いといこうではないか」


 それ以上は言わせまいとばかりにシオンが足を前へ踏み出した。

 彼女の動向を見た勇者はピクリと肩を動かし、黒剣のグリップを掴み直す。


「……ちげぇな、今後も末永く利用してやるっつってんだ。御託は良いからさっさと掛かってこいよ」


 早くも勝利を見越した物言いで、こちらの眉間に切っ先を向けて挑発してきた勇者だったが、シオンはこれに全く動じる様子もなく歩を進めていく。


「……さて。こういう時は何と言うべきだったか」


 一歩一歩、悠々とした足取りで勇者へ近づくシオンは、ながらに誰にともなく語りかけた。


「いや、御託は良いと抜かしたな? ならば簡潔に述べてやるから心して聞け。

 ──勇者よ。死ぬがいい」


 戦闘の火蓋が、ついに切られた。

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