第61B話 もう一度出直して来い

「スベテノリークデバイスヲ、セッチシマシタ」

「よし、リークデバイスを起動させるぞ」


 俺たちは、ついに3つ目のリークデバイスを設置しにきた。よし、これでじいさんの居所がわか……


 ジャララララ、ジャララララ、ジャララドドキャキャ!


 あーー! なんか上から光の柱みたいなのが、リークデバイス目がけて降ってきてー、リークデバイスが大爆発してー、破壊されてしまったー! やや説明的な文章ー。


「おわ、一体何が起こったんだ!」

「タイヘンデス! リークデバイスガ、ハカイサレマシタ!」

 んなこた見りゃーわかるんだよこのポンコツクラッシャー!


 い、いったい誰がこんなことを……


「ハッハッハッ……俺だ!」


「あー! 囚人番号60!」

「だからセディムと呼べって」


 そう、奴の乗っている緑のドラゴンから、光が放たれ、リークデバイスを破壊したのである!


「俺が釈放された恩を仇で返すとでも思ったか。とんでもない! 俺は今やベルツェックル様の忠実な部下だ。こうやって、周辺で怪しい動きがないか、相棒と見回りをしてたら、お前がいた、というわけだ」


「おい、ちょっと待て! なんでベルツェックルがドラゴンなんか雇うんだ!? 魔物はすべからく敵であるべし、という信念じゃないのか!?」

「ふん、コイツは別物だ、聖別されているから。ベルツェックル様も可愛がっておられる」

「せいべつ……? 都合のいい例外規定設けやがって!」


「とにかく、お前らの悪企みは阻止させてもらった。昔のよしみだ、ここは見逃してやろう、もう一度出直して来い!」


 ……おそるべし、囚人番号60(というかあの緑ドラゴン)!

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