第11話 文化祭の準備
ファ〜......。
あの修羅場だった休日が終わり、月曜日になった。
なんで月曜日に限って雨の日なんだよ。
クソ!
ー教室ー
「○○とかまじやばいよ?あいつと付き合ってるんだってーあの○△と!」
「えーっ!まじで!?あいつとか○○は女見る目ないわー」
朝からうっせーなー、しかも雨の日に。
お前らも充分青春してるだろうが、知り合いが付き合いだした途端に愚痴なんか言うなってんだ。
どれだけ性格腹黒いんだよ。
男いねぇと寂しいのか?あ?依存してるのか?
まるで負け犬のように吠えてやがるな。
吠えないように私が教育し直したろか?
......フッ、そこまでしなくてもいいか。ってか私がしたくねーわ。
まぁいい。
お前らの存在なんか私の生きがいじゃないし、くっそどうでもいいし、私の人生にいらない奴らだから放っておこう。
あ、そういやもうすぐ文化祭だな。
......そこで、彼氏作るのはどうだ......?
〈1人で文化祭の準備をしているところを、1人の男が『俺、手伝うよ』と言い放課後2人で準備をする......。そして、『俺と文化祭、回らねーか? 』と言う......〉
ククク、良い流れだ。
何とかこれで私も普通の高校生の仲間入りだ!
「みんなも知っていると思うがもうすぐ文化祭が始まる。他の組はやることがもう決まっているが、このクラスはまだ少ししか決められていないだろ。だからこの1時間でやることと準備の役割を決めておけよー」
「うっそー、先生なしで決めるわけー?」
「そんなの無理に決まってんじゃーん!」
何もしないうちからこうやってブツブツ句言えるとは偉そーだな。
なんだ、昔の偉人か?
諭吉のみたいに頭がよけりゃ分かるがお前らみたいな底辺の底辺だぞ?
そんな大声で文句言っていきらずに少しでも案を考えたらどうだ?
とか言って私もこんな奴らのことを考えてしまっている。
でも、私がみんなの前では意見を言えるはずもなく、ただ座ってるだけなんだよなー......。
「コスプレとか他のクラス決めてるよなー」
「あ!じゃあじゃあ、男子と女子の衣装を交換したらどう?男子が女装して、女子が男装する!どうこれ?良くなーい?」
「それいーじゃん!あんた頭良すぎー!」
「それほどでもー!あるけどねー!」
こんな会話を毎日聞いているせいで私のストレスは限界に近づいている。
そんなことで頭良いとか言ってたら、総理大臣とかどうなんだよ、神か?
っていうか、誰でも考えれば浮かぶ提案出して自分を自慢してる奴ガチでいて草。
まぁ、コスプレは悪くないな。
私のスーツ姿を見ればみんなからモテる可能性もある!
思い出がひとつ残りそうだ!
「もしもし!まみちゃん」
《もしもし!かなちゃん、もうすぐ文化祭だったよね!》
「そ、そうなんだけどね、まみちゃんの学校の文化祭行きたいな!」
《いいよ!私もかなちゃんの学校の文化祭行きたい!》
「あー、来年でもいい?」
《?いいよ、なんだか分からないけど。じゃあ、楽しみにしてるね!》
「うん!じゃあね」
ー翌朝ー
はぁー、昨日の夜よく考えてみたが、文化祭でテンションは上がるものの、彼氏彼女を作ろうとは思わねーな。
私は思わないが、他の奴らは私と脳みそが違う。
少しでもモテて最高の文化祭にしようと考えている。
私はみんなみたいにキャピキャピして男にこびりながら文化祭を楽しむなんて無理ですわ。
それにまみちゃんが来るんだ。
もうこれからはこういう時でしかまみちゃんに会えないかもしれない。
異性のことは考えずまみちゃんとの文化祭を楽しもう!
楽しんでやる!
ほかのバカップルが後悔するほどにな!
ー1限目ー
早速文化祭の準備が始まるが、私はただずっとたってるだけだ。
誰か、誰でもいいから私を頼れよ。
誰も来ないなんて寂しいじゃねぇか。
少しの間だけバカップルとか脳みそ腐ってるとか言わないからさー。
こんなこと思うなら、相手に行った方がいいんじゃ......?
あの女子の2人組に喋ってみよう!いつも下ネタで楽しんでいる奴らだが、今だけは頼む
「あ、ああああの、私、何かしましょうか......?」
「え、えぇ?じゃあ、この髪をハサミで切ってくれる? 」
この紙一体何枚あるんだ?
この量の紙を切るのは、さすがにびっくりするわー。
だが、せっかく頼ってくれたんだ、やらないわけにはいかない!
もうすぐ文化祭だな。
早く準備を終わらせよう!
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