ブラックストマック4

かつて、未来からの侵略者代替特異点はその支配する未来世界の到来を早めるべく攻めて来た。何度も撃退されるうちにやがて代替特異点は順応した。そして新たな手段を取り始めた。


能異頭である。能異頭は法則そのものを捻じ曲げる願いの力によって権能という在り方を持つ。代替特異点は願いを持つ人間の夢を叶える代わりにそれを在り方にする怪物へと変えた。


ある者はすべてに触れられない無敵さを、ある者は万物を割く力をそして全てを飲み込み自分に変える力を。そして得た力が彼らを代替特異点へと変えていくのだ。


「!?」マカネは敵の機体が突如降って来た柱に飲み込まれるのを見た。いや、あれは柱ではない。能異頭だ。おそらく、そう思うことにした。


もし仮にまた別種の存在であろうとも、それを解明するのはまた別の問題であろう。先日見た個体とは見た目は違うが、その体色や与えてくる空気感というのであろうかそういったものは似ている。


アイリーンは能異頭狩りを要求した。たとえ、私が私の体を取り戻したとして体を交換するには奴の協力が必要。マカネは舌打ちしながら考える。


いいだろう、私を救うついでだ。助けてやるよ。

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