ブラックストマック3

ヴァルハラ闘技場は歓声に包まれていた。対峙するのは2機のアームヘッド。ともにμTメシアタイプ。ともに確かな実力者。勝った方がタイトル持ちのDREAMCATHERドリームキャッチャーに挑むことができる。


片方はCENDRILLONサンドリヨン。白兵戦型のμT、マカネ・アキタだった者のアームヘッドである。彼女は奪われた自分の体を取り戻すべくここにやってきた。今彼女の体の持ち主はDREAMCATHERを駆り、ここの新たなスターとなっている。


マカネ・アキタの体の現在の持ち主マヤ・ダイセンはDREAMCATHERのパイロットだ。それを打ち負かすことができれば、自らの体を取り戻す機会を得ることができる。だからこそここに彼女はやって来た。自らの顔を仮面で隠して。


そこに立ちはだかった最後の強敵がFRYMANフライマンである。μT -FRYMANはその跳躍性能を活かし捉えきれない機動によって多くの敵を葬って来た。CENDRILLONでも簡単に勝つことはできないだろう。


戦闘開始の合図が近づき、コクピット内で投影式のタッチパネルが浮かび上がる。マカネはそれに指で触れCENDRILLONに意思を伝える。いまは中年男性、おっさんと化している顔を仮面で隠し、その正体を隠している。その仮面の中から、マカネは敵を見据える。


戦闘開始の合図がなった。マカネは速攻を決めようとした。飛ばれる前に勝負を決める。その作戦は結論から言うとうまくいかなかった。当たらなかったか?そうだ。かわされたのか?否。敵は消えた。


そう、消えた。正しくは飲み込まれた。突如上から降って来た能異頭ノイズ鯨飲世界ワールドイーターに!

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