第一部 二章 橙色の太陽Ⅱ

目覚めたら時計は12から1/3周回ったところを指していた。

携帯電話風智能電話ガラパゴスフォンを持って海に向かう。

夕焼けの橙色に染まった太陽をみるのが好きで、心が落ち着く。

毎日の日課として身体が覚えている。

海までは徒歩で30分かかるが16時30分ならまだ染まっていないはず。

焦らず。でも速く歩く。ついた時はまだ16時24分だった。

携帯電話風智能電話ガラパゴスフォンを使って明日の天気をみる。

晴れ。降水確率0%。風は強くなさそう。3月の風はまだ冷たいのでありがたい。

そうこうしているうちに橙色に染まった太陽が見えた。

…太陽に見惚れていて気付かなかったがクラスメイトが忍び足で背後に忍び寄っていた。

そして「もう良いか」と思い振り返ったらクラスメイトが数人居た。

でもいつものグルの面子が3人居ない。

「あーそうだ!こいつもか」

こいつってあんたたち中学生でしょうが!

でも現実は甘くない。よく聞くとこいつらの後ろから色っぽい声が聞こえる。

状況はピンチである。

ここは高い崖がある。そう、自殺を試みるシーンでよくある「大波が来る高い崖」

それがあたしの後ろにある。こいつらに取られるヴァージンロストさせられるぐらいなら自殺していい。

そう思い、崖から飛び降りた。

飛び降りてから実感する。(あたし死ぬんだな。)

今までの嫌な思い出がすべて良く思えてきた。

その頃クラスメイトは「いじめが原因の自殺」を目の前で見たという恐怖で全員が動けなかった。

ただ何分経っても衝撃音も海水面に衝突する音も聞こえない。

安全なところから彼女の自殺現場をみるが血も遺体も、波紋すら無い。

彼らは彼女の自殺現場に向けて合掌やお祈り等を行って彼女をとむらった。

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正しき路に光は現る Episode Orange Sonne 秋雪 こおり @Kori-Syusetu

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