正しき路に光は現る Episode Orange Sonne

秋雪 こおり

第一部 一章 橙色の太陽Ⅰ

あたしは親やクラスメイトに虐待ネグレクトといじめを受け二年間ずっとスクールカウンセラーに頼って生きていた。

家も無いような状況で【お風呂】にも無縁でカウンセラーさんの家に泊めてもらっていた。

でもいじめを受けながらだと勉強も出来ない。もし、あたしが高校生なら留年続きは確定してた…多分。

…でも

“南 智晴ちはる(カウンセラー)→異動”

ショックだった。

ショックを受けている間に無事に退任式も終わり、退任式に出席した生徒も帰ろうとしていた。

「明莉さん、ちょっといいかしら?」

不意に声をかけられる。

「お義母かあ様。何でしょう…」

ネガティブ思考に落ちていた。ポジティブの“PO”はおろかローマ字分解した“P”すら出なかった。

(ここでは『南先生』って言ってほしいって…)

(あ…忘れてました…)

…メアド交換。すんなりと終わってしまう。

こんな時に限って…「赤外線通信に失敗しました。」とか出てほしいのに…

他のお世話になった?先生方に挨拶し、南先生。もといお義母かあ様に連れられ帰宅する。

そして太陽が南中点を通り過ぎる前に疲れて寝た。

いつもは寝ているときにみる夢は「悪夢」が多いのに「別世界」のような美しいところが見えた。

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