第7話 アドバイス!?
教室にて……
「りんたーん!」
「キャッ!」
教室に入った瞬間、いきなり抱きついてきたのは
「…葉月、抱きつくのはやめてって何度も言ってるでしょう…」
「そう言いながら許してくれるりんたんまじかわいいー!」
全く悪びれるそぶりを見せない彼女の名前は高松 葉月、私の中学生からの友人だ
「そういえばりんたーん」
ニマニマしながら話しかけてくる葉月
正直嫌な予感しかしないが
「……なに?」
「まーた今日も陸くんとイチャイチャしながら登校してたでしょ!くぅぅぅ!全くお熱いことでー!」
「ちょ、ちょっと葉月!変なこと言わないで!」
カァっと
自分の顔が赤くなっていくのがわかる
葉月は昔から人をからかうのが好きだったが、陸くんとのことを知られてからはその悪趣味な性格に拍車がかかってしまっている
そのせいで今までどれだけ恥ずかしい思いをしてきたことか
「もうっ、そんなに照れるなって」
さらに葉月の追撃
「て、照れてなんかないわ、それにイチャイチャなんかもしてないから」
自分の席に座りながら何とかごまかす、多分バレてるけど
それにイチャイチャしてないのは本当だし
本当はイチャイチャしてみたいのにな……
「……葉月、ちょっと愚痴聞いてよ……」
「むむっ、なにかあったんだねりんたん!いいよ、私に話してごらん」
葉月は悪趣味な性格が玉に瑕だが、基本はいい子なのだ、きっと私が落ち込んでいることに気づいて励まそうとしてくれているのだろう
私は心の中で感謝しつつ、登校中にあったことを話す
「……ハァァ、陸くんらしいというかなんというか、相変わらずだねぇー」
やれやれ、といったふうに苦笑する葉月
「そんなに鈍感ならもう直接面と向かって好きって言うしかないんじゃない?」
そんなことを言われ、ふと朝のことを思い出す
カァァ
「そ、そんなこと恥ずかしすぎて言えるわけないよぉ…それに陸くんがどう思ってるかもわかんないし、面と向かってなんて、あんなかっこよくて可愛くて優しい陸くんを見続けるのは10秒が限界……」
そんなことを話していると、何故か葉月が下を向きながら
ぷるぷる、と震えている、どうしたんだろう
そしてゆっくりと顔をあげると
「凛、ちょっとそこに正座しなさい」
……………………
「え゛、なんで?」
ここ教室だよね?
「やかましいッッッッ!!」
「ヒエッ!!」
葉月の方がやかましいとは口が裂けても言えない雰囲気
なぜこうなった
「私はねぇ凛、あんたらのことを応援してるわけよ」
「は、はい」
「場合によっては相談とかアドバイスとかもしてあげようと思ってるわけよ」
「は、はい」
「…でもさぁ」
「ヒッ!」
「今の私にいきなりあれはどうかと思うんだよねぇ!?」
「すすす、すみませんっ!」
そういえば葉月、最近失恋したって言ってたな
そこに私の惚れ気を聞かされたと
こいつはヤヴァイ
「すこぉし、#おはなし__・__#、しよっか!」
「HAHAHA………拒否権は?」
「ないっ♪」
Oh My God
______________________________
ちなみに陸と凛は違うクラスです
クラスが発表された時、凛の後ろには般若の面が見えたとか見えなかったとか
幼馴染みは鈍感系!? @CIHR
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