第4話 環境の方が強くね?
食べるためには まず魔王城の周りがどうなっているのか知らなきゃいかんな。
「パンドラ、少し外に出たいとおもうのだが、この魔王城の周りはどんな地形になっているんだ?」
「はい。といってもこの魔王国がある地形は少々特殊でして 死季の大地に囲まれているのです。」
「四季?」
「死季でございます。」
何その名前! こわっっ!!
「魔王国は東西南北によって気候が変動する変わった大地の中心に位置する場所に隣接する国でございまして、それぞれ呼び名がございます。」
「へぇ〜〜、例えば?」
「まず 東側は
おぉ〜。イメージ的には日本の春かな?のんびり出来そうなイメージだ。
「次に西側は
こっちはイメージ的に秋かな?
キノコや果物かぁ。 どんなものがあるか今からワクワクだな!
っていうか魔族って宴会するんだ……
残るは北と南だが、夏と冬って感じかな?今まで緩かったからビーチやゲレンデみたいな感じか?
「そして 北側は
想像していたより100倍過酷そうだった!!
急に難易度上がりすぎだろ!!
北側は 春と秋ステージで道具を用意してから向かう感じかぁ……
じゃあ、最後は南側かな?
溶岩の後だからなんか嫌な予感するなぁ……
「最後に 南側は
北と南 ほぼ無理ゲーじゃねぇか!!
今の説明だけじゃ行く気にすらならんわ!!
「もし、南に行きたいのであればお申し付け下さいませ。150年ほど前にバルカンが持ってきた素材が残ってますので、装備に加工致しますので。」
大丈夫です。行く気は全く沸き起こらないので……
んっ?バルカン?
「なぁ?そのバルカンってのは誰なんだ?」
「はい。バルカンは灼夏の火山を統治している、四魔天よんまてんのうちの一人で、戦闘しか脳の無い 脳筋メスゴリラでございます(ニコッ)。」
「えっと……脳筋メスゴリラ??」
「はいっ!!脳筋メスゴリラです!(ニコッ)」
ヤバイ…もうこれ以上は聞かないでおこう…
多分二人は相当仲悪いわ……
だってめっちゃいい笑顔してるもん⁉︎
脳筋メスゴリラをここまでいい笑顔で言い切る人材なんてそうそういないぜ⁉︎
それよりも……今 火山を統治してるって言ったか?
それと四魔天ってなんだ?
言葉の響きからなんか凄そうな感じするけれども…
「その…四魔天ってなんなんだ?」
「四魔天とは、東西南北の大地を統治する魔族の略称で、本来ならば魔王様をお守りする精鋭部隊のはずですが、前魔王様がお亡くなりになってから100年もたってしまいましたので……」
「今はこの場にいないと。」
「はい……それに彼女らはゼノン様が就任なさったことを知らないので……」
「俺から出向かない限り新魔王就任には気づかないと。」
「はい……重ね重ね申し訳ございません……なにぶん連絡手段がないものでして……」
なるほど。各地を回って四魔天に就任報告するのか…。嫌だなぁ……特に北と南…
まぁ、食材探しに人探しが増えたと思えばいいか…
「よし。結局は色々見て回りたかったから、ついでに四魔天探すか!」
「ありがとうございます!お手数をおかけして申し訳ございません…」
「いいよ、全然。どんな人達か見てみたいし。」
「ゼノン様の寛大なお心に感謝いたします。」
よし、そうと決まれば早速何処に向かうか計画を立てねば!
まずは 常春の草原か秋景の森だな。どんな食材があるかワクワクするなぁ〜
それとさっきからパンドラがブツブツ何か言ってるがどうしたんだろうか?
「ゼノン様のお手を煩わせた罪、あの小娘共にどう責任を取らせようか……」
ヤバイ!なんか小声で恐ろしいこと呟き始めたぞ!
「パ…パンドラ?」
「はい?なんでございましょう(ニコッ)?」
こえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!
今はもうあの笑顔が禍々しく見えるよ!
多分、感情値がマイナスに振り切れているんだろう…
当面の目標は 食材と四魔天探して、パンドラを闇落ちさせないことだな……
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