天網恢々
『いやぁそれもいいけどさぁ、戻してあげなよ。ユグちゃん?』
衝撃が全身を襲う。身体のあちこちが痛い。痛い?痛くない。ただ衝撃だけが走ったのだ。おかしな話だ。
「うっ」
頭がひどく痛む。
「何頭抱えてんだ?」
そうだ、こんなところでぐてぐてするのもいいが、ここは本来我々がいない場所なのだ。全然気が付かなかった。
「帰ろう?お墓参り済んだし。」
「そうだな、今度ばぁちゃんの家に行こうかな。」
驚いた。彼はここが彼の知る世界ではないのに気が付いていた。さすがに見くびり過ぎでしたか。
「なぁユグ。かぁちゃんがどこ行ったかしらねぇ?」
「・・・とりあえず帰るよ?」
今俺の目の前に起きてる状況をそのまま説明すると、ユグと名付けた2足歩行の木にベッドで股がられてる。助けて怖いの
「あら、君ってそんなに積極的なの。」
「怖い怖いどいて怖い!!」
はぁあしょうがないとかなんとか小声で呟きながら上からどいたユグはきょとんとした素振りでこう言い放った
「人間と生殖できるのかな?」
ユグはゆっくりこちらを向く。
「やめてこないで!!俺初めては人とがいいかも!!」
「私がかわいーい女の子の見た目だったら?」
「考えるかも。」
「見た目如きが違う条件を考えて神妙そうに言う言葉じゃないでしょそれ!!」
どいてもらい、キッチンに行く。そして初めて気が付いた。
「俺、料理野菜炒めくらいしか作れねぇや。」
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