第6話 イチゴの恋愛事情
「いちごちゃん!おはよう! 」
「あ、あぁ、お、おはよ! 」
私はとても戸惑った。だって......昨日しゅうたくんに......。
「ねぇ、聞いてる? 」と言われて驚いてしまった。そして、
「あー、ごめんね! どんな話してたっけ? 」と明るく接した。
ー学校ー
「あ、しゅうたおはよう! 」
ももちゃんはいつも通り笑顔でしゅうたくんに挨拶していた。とても嬉しそうに。そのももちゃんの姿を見ていると、何か自分が悪いことをしている気がした。
そして、しゅうたくんはももちゃんに挨拶した後私の方へ来て、
「いちご、おはよう」
と話しかけてくれた。だが、昨日のメールが忘れられなくてとても緊張してしまった。
「あー、しゅうたくんおはよう! 」
頑張って明るくふるまったが、どうもしゅうたくんのことを見れない。
そしてそそくさと自分の席へ行ってしまった。当たり前だがそこで逃げられるわけがない、しゅうたくんは隣の席だもの。それから放課後までお互い意識していた。
ー放課後ー
2人の家の前に着き、しゅうたくんと私はとても緊張してしまっていた。
そして、ももちゃんが家に入ったその時、私はしゅうたくんに抱きしめられた。
とてもびっくりした。緊張もした。だが、人に愛されとことない自分には人生で最も嬉しい出来事だ。
腕の力を抜き、しゅうたくんと見つめ合った。そしてしゅうたくんが、
「昨日メールで言った通り、俺はいちごのことが好きなんだよ。初めて会った時、一目惚れだった。こんなに顔が整っていて心の中も綺麗な人がいるんだなと思う。一緒に帰るって決まった時も嬉しかったし緊張した。それからずっとメールしていることも、話した内容も全て頭に入らないくらい嬉しかったし今も嬉しい。ただの一目惚れから始まった恋だけど、俺のこと好きじゃなくてもいいから、真剣に付き合って、徐々に俺のことを意識して欲しい。付き合ってください。」と言った。私のことをこんなに好きでいてくれる人がいるんだな。それに私の気持ちがしゅうたくんに向けられるまでに待っててくれるなんて......ならもう......と思った時、「えっ」っと言う声が聞こえた。まさかと思ったけれど、
ももちゃんがドアの隙間から覗いていた......。
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