第4話 訓練とか...マジで?

その後、メイドは部屋から出ていき俺は風呂に入ってからその日は終わった。


ちなみに、風呂は大浴場だったんだが時間が被って遭遇した。

少し質問はされたが特には何も無かった。


取り巻きには軽く睨まれたが。


部屋に戻るとベッドの上に何かが置かれていた。


見た目は封筒だ。

そっと手に取り裏返した。


そこには、この世界の言葉で何かが書かれていた。


俺たちは言葉を交わすことは出来ても文字は根本的に違うから読み解くことができない。


だが、字はどちらかと言うとアラビア語に似ている字をしていた。


溜め息を溢すと頭を掻いた。


「明日は早起きか~」


ベッドの横の引き出しの真ん中に手紙を入れ、鍵が付いていたので鍵をかけた。


電気を消すと眠ろうとした。


そう。眠ろうとしたのだ。


正確には眠れなかった。


色々と考えてしまって眠れなかった。

隈を目の下に作りながら、人を探して歩いていると、昨日会ったメイドのヤウがいた。


「あ、ヤウ聞きたいことがあるんだけど」


「はい。なんでしょうか?」


「図書館みたいなところってこの辺にある?」


少し悩む素振りを見せたあとに手をポンッと叩いた。


「この通路の突き当たりを右に行って、その後真っ直ぐ突き当たりまで歩くと図書室があります」


「おぉー! ありがと」


じゃ、と手を振りながら歩くと本当に図書室があった。


ガラッと扉を開けたが、誰も居なかった。

この国の言葉の本を沢山出して、机にドサリと置いて少しずつ解読を始めた。



「これでよしっと~。疲れたー」


気づくと、外は明るくなり始めていた。

昨日、覚えた手紙を取り出すと読み始めた。


【これを読んでいるのは、荒砥くんだろうな。

これは手紙ではない。

これはあることを伝えたいだけと紙だ。


過去に勇者召喚が実は行われた。

間は飛ばすが、魔王討伐に成功した。

しかし、その後我々は殺された。

この国の召喚者によって。

だから、気をつける・・・】


ここで手紙は終わっていた。

最後は血らしきものが沢山ついていた。


「そんなこと、わかってるつーの」


カウンターらしき場所の蝋燭に近くにあったマッチを使って火を灯す。


火がつくとすぐに手紙に火を移して燃やした。

ほの暗い図書室に火花が舞う。


日は昇りきった。

さあ、勝負だ。




何もかもを裏切って、隠して、全てを制するのは俺だ。


だから、魔王。

はやく手を打てよ。

じゃないと、面白くなくなる。


あれがな。

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