第18話 一瞬の影

爆炎とともに今度は空に黒い雲が出現し、稲妻を地上に落としている。


「お?始まったかぁ」


満足満足あれくらいなら生きてるやつもそうそういないでしょ。


「二号車聞こえる?」


「はい何でしょう。」


「貴方は殿の戦車隊にもどって一緒にイヌルに戻ってくれないかな?あっちの方が

厄介そうだし。」


「えぇ、しかし・・・い、いぇ、わかりました。では。」


聞き分けが良くて助かるなぁ。


「実夢ちゃん。このあとどうすればいいかな?」


いつの間にかちゃん付け・・・いや悪くないけども、


「感知系魔法が使える人に敵がいるか調べて。」


「はーい。」


まぁ、いないでしょ・・・

炎の煙でよく見えないがはっきり見えた。

巨大な影、


「実夢ちゃん!あれって?」


「そんなことより速く撤退して!あれは只者じゃないよ!」


指示を出した瞬間、複数の人が小石のように蹴飛ばされていくのが見えた。

その瞬間その巨大な影は姿を消した。


「桜!桜!返事をして!」


応答はない、無事であることを願う。


「司令部!聞こえる?今すぐ空いてる駐屯地から早く輸送トラックを東側塹壕に向かわせて!緊急で!」


言い終わり直ぐに自車両を動かし生存者を探す。





痛い、熱い、苦しい、こんな感情は初めてだ。痛いことや苦しいことは苦手だった

からやらなかったが、異世界に来て魔法能力と不死性を得たから克服しようと思って、実夢ちゃんの作った特別部隊に入った。意気揚々とここにきたのに・・・

悔しいなぁ・・・もういいかな?痛いし


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る