第13話 臨時王都イヌル

ハスタル王都は陥落し王はイヌルへ逃れた。

そこで実夢は軍需工場を増設させ、王都周辺に駐屯地を構えた。

なんでそんなことをするかというと、お人好しなのである。

実際、何故か王様から影武者として指揮してくれなんて言われては

断りようがなかった。


「戦車はどんな感じ?」


「はい、電報では大陸側の全5か所の駐屯地のうち前線部の3か所には100を超える

数が支給されておりますが、残りはまだ10両ほどしか揃っておりません。」


「もう、WW1からWW2に飛ぶか・・・資材足りるかな・・・銃くらいは足りるか。(いざとなれば、旧日本みたいな低コスト兵器作ればいける)」


「?」


「そういえば、南側の状況は?」


海側は駐屯地を置くスペースが無いのだ。だから海軍に監視させている。


「偵察艦隊旗艦の軽巡橋立からは動きなしと・・・」


「そう・・・」


影武者になると碌に休息も取れない。他のとこに持っていけばよかったなぁ、

もちろん王族、貴族たちを。

そんな訳で、私は今日も徹夜で設計図を・・・


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