第10話 領主任命

南の掃討が終わり、別動隊の魔物達の襲撃にあった各方面は、

南側部隊の援軍によって殲滅された。

この事件から、私は空を飛ぶ魔物の脅威を思い知った。


「時限信管でも作るか・・・」


「じげんしんかんって何です?」


「あぁ、うん何でもない。」


まぁ、それよりもだ。なんで私の周りには、ファンタジーな魔法使いがいないわけ?異世界だよ?もっと、魔法でドンパチやるんじゃないの?自衛隊が異世界に行くゲー〇みたいになってるじゃん。


「もういっそ、戦車でも作るか・・・」


「アカサカ様、アルグラン辺境伯様の使いが来ております。」


「領主様の使い?」


いったい何の話なんだ?

そういえば、イヌルは辺境伯の領地だったな、なにかやらかした?


「お待たせいたしました。イヌル村在中部隊総指揮官を務めています。赤坂 実夢です」


「おぉ、これはこれは。私は、アルグラン辺境伯様の使いとして参りました。カミル・ガーランでございます。ところで、今回お伝えすることがありまして…。」


丁寧な自己紹介をして要件を告げようとしている初老の紳士・・・うんツルツルだ( ^ω^)


「イヌルを独立都市にする代わりに、開発した兵器を譲ってくれと。報酬も弾ませる。とおっしゃっていました。」


「そうでs…え?いまなんと?」


聞き間違えではなかろうか?


「ですから、ここを独立させると」


「え?王様に話はしてあるので?」


「既に了承は得ております。近いうちに使いが来るかと。」


はぁ、いろいろ面倒だなぁ。兵器を譲れ?戦争でもするのかな。

まぁ、いいか。


「わかりました。報酬の件ですが、それは、兵器をお買い上げいただいたということになりますので兵器分の金額で構いまえん。」


「わかりました。そうお伝えいたします。」


そんなこんなで、飛竜まで出現した大規模な襲撃の後王国軍全員にイヌルでは旧式の火縄銃を支給していた。もちろんカルバリンも。あれの処理大変だったから助かった。ついでに、イヌル村周辺の土地を手に入れ、領主になった。

(イヌル村ってなんか嫌だったので、戦略都市イヌルに改名した)


そんなことが行われてから約2年、魔物の襲撃は忽然となくなった。


その間魔界軍は密かに行動していた。


「転移魔方陣完成いたしました。転移先はあの集落の北側です。」


「よし、やれ」


指示された直後魔界の門はこの島から消え去った。

フフフ、力を蓄え内側から人々を蹂躙してやる。


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