エンドロール?

 よし、と笑って有里は溜めていたものを吐き出しでもするかのように勢いよく話す。

 その具体的な内容とは、要するに不当にちっちゃな石ころを貰えないでいる才能たちを探り、他の会社へ売りつける、というものだった。


「佐藤さん、やってみるか?それとも、どこかの会社を探してやろうか?」


 話が違うと慌てて止めに入ろうとする実を目で制し、どちらでも任せとけと言うように堂々と立つその姿には、今までの苦悩がありありと浮かんでは、消えていた。それでも、近くに静かに佇む実とセットで見ると、不思議と安心感を持てた。



 その後、彼がどういう返事をしたにせよ、結果は変わらないだろう。

 彼女と仲間は幸福と苦痛を繰り返し、幸せだと死んでいく。


 だが、


「人間は、同じ過ちを何度も繰り返し、

居場所を破壊し続け、

仕舞いには絶滅してしまったとさ」


 めでたし


 めでたし




 ん…?彼女たちのこれからを知りたいだって?

 君たち、本当にそう思っているのかい?


 ……そうか、ならいってらっしゃい。


 彼女たちのほんの一瞬の人生を、

まだまだ語ってやるとしよう。

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