21時限目【迷子の○○エル】
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遂に始まった天使の悪戯タイム!
今回はクラス全体を見て回る為、視点を
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各班の天使達はそれぞれ散って天使の悪戯を執行せんと奮闘していた。
担任であり悪魔のフォルネウスは、適当に公園を散策しながらそれぞれの班を遠くから見守る事にしたようだ。
委員長マール達は、どうやら子供達をターゲットにしているようだ。
マールが祈ると、投げたボールの速度が上がる。
それにアルミサエルの2班は、何やらカメラマンと一緒に行動している人物をターゲットにしているようだ。恐らく人間界の芸能人か何かだろう。
一方、3班のアラエル達だが、エロ天使サキエルの暴走によりモコエルが襲われている。
それぞれの班は投げたボールが思ったより飛んだ、切れかけたカメラのバッテリーが復活した、などなど、小さな奇跡を起こしている。
ちょっといい事あったな、と思った時は近くに天使がいて悪戯をしているのかも知れない。
それはさておき、4班は。
「よーしっ! 決めたっ! あの犬のう○ちを薔薇の香りに変えよう!」
カマエルはプルプルと震えながら用を足そうとする中型犬を見て言った。
「ちょっとカマエル、それは誰も幸せにならないエル?」
双子の姉、ラミエルに正論を突きつけられたカマエルは、首を傾げた。
「え? そうなのか? ん〜、それじゃぁ、ガブリエルちゃんとロリエルちゃんも一緒に考えてくれよ〜って……あれ? いない?」
さっきまで一緒にいたちびっ子2人組が見当たらない。カマエルは大きな瞳を瞬かせた。
☆☆☆☆☆
「ちょ、ちょっと貴女っ、勝手に行動したら駄目……って待ちなさいよっ!」
ロリエルは追いかけていた。
ふわふわと別行動をしてマールを探すガブリエル2世の後を。
「マール〜? むぅ、何処なの〜?」
「もう、カマエルちゃん達、あっち行っちゃったよ〜? マールちゃんは別の班なんだからね?」
呆れるロリエルをよそにガブリエル2世は公園の外に出る。ロリエルはそんなガブリエルを仕方なく追いかける。
「ちょっと、本当にいい加減にしなさいよね! 先生に叱られても知らないから」
ロリエルがため息をついた、その時だった。
「あ、危ないっ!」
ロリエルがそう思った時には既に遅かった。
車道にはみ出し飛ぶガブリエル2世は通り過ぎていくトラックの荷台に引っかかってしまったのだ。
「な、なのーっ!?」
「ガブリエルちゃん!? た、大変っ先生は……いえ見失う訳にいかない!」
ロリエルは引っかかったガブリエルを全速力で追った。羽を広げ人混みを掻き分けるように飛び信号待ちで停車中のトラックに追いついた。
「手を伸ばしてっ!」
「な、なの?」
ガブリエル2世はゆっくりとその小さな手を伸ばす。ロリエルの手がガブリエルの手を掴んだその時、信号待ちを終えたトラックが急発進する。
「ふわぁっ!?」
◆◆◆◆◆
トラックに連れられるガブリエル2世の手を取ったロリエル! しかし、
無情にもトラックが急発進!
フォルネウスはまだ気付いていない。ロリエルは無事にガブリエルを救うことが出来るのか!?
次回、引き続き、神の視点で追う!
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