18時限目【続・○○エル達の身体測定】
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遂に始まった、悪魔の行事、身体測定。
俯く○○エル達を思う存分測るため、保健医メタトロン先生が立ち上がる!!
今回は、そんな彼女の視点、少し低いが、メタトロン先生の視点で身体測定を覗いてみるとしよう。
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身体測定は滞りなく進んでおる。
体重を計り終えた天使達のテンションは明らかに低いの。それはそうと、次は身長だの。
「はい、マールエル、146センチ。次〜」
面倒だし、次々と身長を測っていく。
む、次はガブリエル2世か。
「ガブリエル、そこに立ってみせろ」
「む〜なの!」
「ガブリエル2世よ、地面に足を付けんか。身長を測れんだろ?」
ガブリエル2世は往生際悪く必至に背伸びをする。私はその頭をグイッと押して無理矢理身長を測ることにした。付き合っておれん。
「はい、136ね、次!」
「む〜、ガブがこんなに小さいはずないの〜! はかりなおせなの〜っ!」
ゴネるガブリエルの前をすぅっと通り抜けたのはロリエルだの。この子は大人しくて良い。
「うむ、137センチだの」
私が言うと、ロリエルは勝ち誇った表情でガブリエル2世を見た。
「そ、そんな筈ないの〜っガブがこんなに小さい訳ないの〜!」
「ふっふっふ、負け惜しみは格好悪いわよ? 貴女は私より小さいわ。1センチも! ふふ、1センチ小さいのよ!」ドヤァ!
ロリエルは更に勝ち誇った表情でガブリエルを挑発する。ロリエルとやらは、こんな性格だったか?
ガブリエルとロリエルが睨み合う。
しかしなんだ、こ奴らは私に喧嘩を売っておるのか……?
※メタトロン、130センチ。
——
その後も身体測定は続く。
「シャムシエル。服の中に突っ込んである物を出さんか、胸囲を測れんだろうが!」
「え……何も、入ってませんよ?」
その行為に何の意味があるシャムシエルよ。
——
全ての計測が終わり精神的に疲れ切った天使達が項垂れている。全く、若いのう。
端の方では、確か、あのフォルネウスが顧問をしておる天使部の5人が話しておるみたいだの。
「拙者、身長があまり伸びてなかったっすよ。でも、体重は上がってたっすよ……」ガビーン
「私も〜……はぁ……」
マールエルとモコエルがため息をつく後ろで、ガブリエル2世とロリエルが睨み合っている。あやつら、まだいがみあっておるのか?
「インチキしたの〜背伸びしてたの〜っ!」
どれだけ根に持つのだ?
「あ、貴女の方こそプルプルしてたじゃない!」
……あれ、否定はしないのかっ? やられた系? 私、もしかしてやられた系か?
とはいえ、2人共小さい事に変わりないのだが。私が言うのも何だが、
正にこれをどんぐりの背比べと言うのだろな。
「むきぃ〜なの! 悔しいの〜っ! なのなのなの〜っ!」
そこに様子を見に来たフォルネウスがやってきた。するとフォルネウスにガブリエル2世が迫る。私が注意を促す前に、悲劇が起きる。
「えっ!?」
ガブ!!
ぶぴゅーっ!「いでーよ……くぅ」
ガブリエル2世が腹いせに噛み付いたようだの。フォルネウスも間が悪い奴だの。
貧血でふらつくフォルネウスを保健室へ運んだ私は、治療をサクッと済ませてやっと落ち着くことが出来た。
保健室の隅に、身長計。
どれ、私も少しは伸びたのでは?
背伸びをしながら身長計に立ってみる。
いや、背伸びはいかんな。
130センチ、はい。ですよねー。
と、その時、保健室のドアが開いた。そこには、ついさっき治療してやったフォルネウスが立っていた。頭から噴水状態で。
「お、おう。お前か。ま、また噛まれたのか? 仕方ないの、ほれ、そこに座らんか……? な、何をニヤニヤしておるのだ? 出血多量で遂におかしくなったか?」
何でもありませんよ、そう言ってフォルネウスは椅子に座る。ものの5分でまた噛まれよってからに。世話のやける奴だの。
そんなフォルネウスの頭の傷に背伸びで包帯を巻きなおした。無駄に座高の高い奴め。
ガブリエル2世の躾を少し強化せんといかんか?
大天使と言えど、母としては赤点、か。全く、困った奴らだの。
◆◆◆◆◆
何とか身体測定が終わり、やっとのことで腰掛けたメタトロン先生。
その傍らには、大量の資料の山が。
メタトロン先生は何をいつも調べているのか?
次回、フォルネウス視点に戻って新たな展開が!
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