第2話

クソ女神に貰ったスキルに気を取られていたがこのステータス、他にもなにか見られるようだな、、、

健介は1人、森の中でステータスを見ていた。

そして、他のステータスへと目を移そうとしたとき―――――


『キィャャャャァァァアアア』


と、近くから女の子の悲鳴が聞こえた。

――――近いな

健介は、声の聞こえた方へ足を向けた。


「ひぃぃっ」


そこには、金色の瞳に涙を浮かべている少女と、その子の青みがかった綺麗な銀髪を掴んでいる鬼のような、禍々しい感じの化け物がいた。


ヤバい――――


健介は、何かを頭で考える前に、走り出していた。


俺でそういえば異世界転生してきたよな。

異世界転生っていやぁチート能力あるよね?

よっしゃ俺がワンパンで片付けてやるわ!

そのまま、健介は全力で走った勢いで化け物を殴っ―――


『ペチッ』


え?今『ペチッ』ってならなかった?

いや、俺異世界転生してきたよな?

チート能力あるはずだよな?あれ?

あっそういえば俺、女神に何故か嫌われてるんだったわ、、、、、てへっ

ってかどうすんの?

これって結構やばい状況だよね?

俺にはチート能力がない事が分かったし、魔法みたいなものも、出せる気がしない、、、

ならどうする?この状況っ!

そうしたなか、健介はあることを思い出した


―――――スキル【魔族収集】―――――


これならなにか出来るかもしれないっ

でもどう使う?

ハッ!そうかこの作戦なら―――――

でもこの世界のことは全然知らないし、、

あーくそっ、どうする!?

魔法とかが使えたらなぁ―――――

あっそうか、、、

健介は何かに気づいた素振りを見せると、


「なぁ、あんた魔法とか使えたりしないかぁ!??」


健介は、密かにスキル【魔族収集】を発動させると、走って化け物から逃げながら、襲われていた少女に聞いた。


「えっ?あっ、はいっ使えますっ!」


少女が、戸惑いながらも答えると


「よしっ、なら俺が合図したら、あの岩を目掛けて一発で相手倒せるような魔法を頼むっ!大きなやつだ!」


「えっ?ええぇっ?わ、わかりました?」


健介は、少女に頼むと、戸惑いながらも返事をしている少女を背に、全力で走り出した。


健介は、化け物改めオーガを走っておびき寄せ、岩に向かって猛ダッシュをする

そしてタイミングを見計らい

「今だ!」


「はぁぁぁっ」


『ドコォォォォォオオオン』


1度『ピカッ』となると、その瞬間

―――大爆発が起きた

爆発系の魔法のようだ

戦争の写真でしか見たことの無いような、きのこのような煙がたち、凄まじい轟音が響いた。

岩のほうを見てみると、岩は粉砕し、その周りの木なども跡形もなく消えており、オーガは見る影も無かった。


「、、、凄いな」



――この時の健介はまだ知らないが、相手を一度に、ましてや進化したオーガに対して倒せる魔法など、並の人では打てない。それをやってのけた少女は並の生物でないことを



健介は、感嘆の声をもらしながらも、自分が異世界にいることを実感する。

自分は少女の役に立てただろうか?

もしかしたら邪魔になったかもしれない。

でも流石にあの状況をみると助けたくはなるだろう。異世界転生で舞い上がってたこともあるが、、、そういえばあの少女は無事だろうか?

そう考えているうちに、先程助けた少女が歩よってきて俺に話しかけた


「あの、さ、先程はありがとうごさいましゅっ」


え、何この子かわいい!

よく見たら超絶美少女だし、胸もでかいじゃん。しかも耳が長く、尖ってる。エルフとかかな?


「あっあぁ、、礼なんて大丈夫だよ」


俺は彼女に見蕩れながらもそういう


「あっあうぅぅ//////」


先程噛んだのが恥ずかしいらしく、ひどく赤面しながら、俺の顔を見ている。


「あっ俺は山里健介だ。よろしく。さっきは大丈夫だったか?」


そういうと、少女はまだほんのり赤い顔をこちらにむけ、


「はいっ先程はありがとうございました。

私はエリスと言います。実は森に果実を取りに来たら迷ってしまって、、そこで1度仮眠を取っていたら寝込みをあのオーガに襲われかけたんです。」


迷っているのに仮眠とは、彼女エリスは抜けているようだ。いや可愛いけど。


「先程は本当にありがとうございました。ケンスケさん!こちらこそよろしくお願いします!」


そうして、健介とエリスは、お互い笑顔のまま、握手を交わした。

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