クズ女神から授かったゴミスキル、実は最強でした?

耶麻原 零 @Zero_yamahara

第1話


「さっ早く逃げましょうケンスケさんっ」


そう言って俺の手を取り、逃げだすこの可愛い女の子を見て何度も夢かと思う。でも、、


「俺......本当に異世界に来ちまったんだな......」


それは、3ヶ月前のこと、、、


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「私ぃ新しい彼氏できたからぁ健介けんすけもういらないっ」



は?


至って普通の公立高校に通う、顔も普通、スペックも普通の高校生2年生の俺、健介は今唐突に幼稚園からずっと一緒で、その上2年間も付き合っていた、いわゆる幼馴染おさななじみである彼女、エリカに急に呼び出され、そうつげられた。赤みがかった綺麗な茶髪で、身長はそこそこ低いが、容姿はこの高校トップクラスの美貌びぼうをほこる。彼氏がいるのにも関わらず、今でも絶えず告白されているらしい。

急に言われて驚いたのからか、思った事をそのまま口にしてみる。


「は?」


「だからぁイケメンで、あっちの方も上手な彼氏ができたからぁ、、、私と別れてっ」


いや、そんな可愛くおねだりされても、、、

はぁ?

いまだ状況読み込めないんだけど

彼氏できた?それもイケメンで上手な?

いや俺に1度もさせてくれなかったじゃん。

高校でたらお互い卒業するのかと思ってたよ。

2年だよ?しかも幼馴染。

嘘じゃん


「あ、今嘘じゃんって顔してる。だったら

紹介してあげるよ。」


その彼氏をっと言って彼女はスマホを取り出すと、その彼氏とやらに居場所を伝え、そのままスマホをいじり始めた。

俺はいまだタチの悪い冗談だと思い、頭を整理しているうちに、その彼氏がきた。


「あっエリカ、、っと元カレくん?」


うっわむかつく!颯爽さっそうとやってきて「元カレくん?」だと!?でもこいつ一見この金髪と服装でただのチャラ男に見えるけど、よくよく見たら普通にイケメンじゃん。


「あっども、、、」


な、なんか本能的に上の奴だと感じたのか、ビ、ビビってしまったぜ。


「あっ魁斗かいと〜」


「久しぶりだな、エリカ」


「そんなこと言って〜昨日も会ったでしょ?」


その後も俺そっちのけで仲睦なかむつまじぃぃぃい様子を見せつけられた。


あぁ、やっぱり嘘じゃなかったんだな

幼稚園からの付き合いで、ずっと一緒にいるんだと思っていたエリカにも、やっぱりそういう人がいてもおかしくないよな

ハハッ、、、笑えるぜ

俺だけがエリカを幸せにできると思っていたんだ、、、はっ数分前の俺は餓鬼がきかっ

あーもうみてらんねぇ。帰る


「じゃあな。これからも仲良く乳繰ちちくりりあってろっ」


吐き捨てるようにそう言い、教室を出ようとした矢先やさき、エリカがニヤニヤしながら俺を呼び止めた


「なに帰ろうとしてんのぉ?まだ話は終わってないんだけど」


「なんだよっ、、俺は用事があるんだよ」


早く帰りたい。いつ感情が爆発してもおかしくない


「用事ってアンタ‪w今日大事な話あるって言ったら飛んできたじゃん」


「.........。」


くっそ言い返せねぇ

てかこいつこんな性格悪い感じだったっけ?


「でさぁ〜ちょっとこっち見てくんない?」


まだ何かあるのか

正直もうやばい。これ以上何かされたら耐えられない

そうてあいつらの方を向くと


『 『 チュッ―――ジュルッ――クチュ――――』』


キスを始めた

それも、むさぼるような、とても濃厚なキス

2人とも面白さをこらえきれないと言うような目で、こちらを見ながら


「っぷはぁ、、、って事でコイツは俺のカノジョ。君の入る余地はありませーん」


「そゆこと〜ぉ」


「てか健介まじキモかったんだよねぇ

今言うけどぉあんた私のか・ね・づ・るっ

てかその顔でこの私に釣り合うと思ってたのぉ?いい加減気づけよキモチワルイんだよブスが」


『ドンッッッッ 』


気づいたら高笑いを上げている男の顔面を殴り、教室からでていった


「てんめぇぇぇ」


と叫びながら、健介を魁斗が全力で追う

まさか健介が手を出すとは思っていなかったのだろう

2人は校舎を出て、街に飛び出し、追いかけ合った。健介は気づけばビルの上に追い詰められていた。


「はァはァはァ、、、追いついたぞっ!」


「黙れクソヤリ〇ン」


「あ”ぁ”??お前まじぶっ殺すぞ」


「やってみろやぁぁぁああ」


俺はもう正常な思考がもてず、本能のまま、殴り合いを始めた。


『ビキッ――ドンっ――――――――ドカァァァン』


「「_______________ 」」


殴り合っていた高校生2人は、2人掴みかかったまま、屋上の柵が壊れ、そのまま落ちて___


死亡した



、、、と思ったがここはどこだ?


「あっやっと目が覚めたんですね山里健介さん」


誰かの声が聞こえた。


「あ?あんた誰だ?」


よく見るとそこには、透き通るような薄いピンク色の髪の毛をなびかせ、こちらを見る。

スタイルもよく、出るところはでている。

誰この人?超美女なんですけど!?

というか周りもなにか変だ


「私は女神、女神アルミナです。

魁斗様と違って貴方初対面の人に対してとても失礼ね」


え?女神?いやいやいや

てかそれよりも何か忌々しいワードが聞こえたんだが

―――魁斗?


「おいっ!女神ってどういうことだ!?

ここはどこなんだ?なぜ魁斗の名がでてくる?説明しろッ!!」


すると女神アルミナはずっとニコニコしながらも、心底嫌そうな目をしながら答えた


「貴方は死んだんですよ

魁斗様と喧嘩している時に、ビルから落ちて。それくらい自分で理解して下さい」


「あとその失礼な態度止めてくれません?

一緒に来たとはいえ、貴方と魁斗様では大違いですねっ」


要するに、あのまま俺たちは死んだわけだ。

っつかここに来てまで魁斗贔屓かよ

なんなんだよっ!?くそっ

つかわざわざ死んだ俺たちと話す女神の目的はなんだ?


「目的はなんだ?」


「貴方達をここに呼んだ理由ですか?

それは死ぬ予定の無かった若い2人が死んでしまったので、、償いのようなものですよ

というかその態度直せ」


なら俺はこれからなにか凄いスキルかなにかを貰って異世界へ行くわけか

まぁ地球に居てもエリカとのことでつらいだけだし、案外嬉しい

ていうか怒りながらも丁寧に教えてくれて、案外この女神優しいのかも、、、

若干言葉遣いが荒くなっていたような気がしたが、、


「じゃっテキトーにスキル渡すんで

いってらっしゃい――――――できればもう会いたくないから早く行け(ボソッ)」


なんか聞こえたんたが、まぁいい

これからは俺の第2の人生が始まるんだっ

あれ?そう言えば魁斗はどうなったのだろう


「おいっ魁斗は―――


「いってらっしゃぁい」


アルミナは、遮るようにそう言った


えっ?おいっ!おいぃぃいい!



『ボトンッ 』


気づけば俺は森の中に落ちていた

アルミナのことはおいといて、、、っとぉ


「おぉ〜これが異世界かぁ」


色々楽しみだけどっま・ず・は〜


「ステータスッッ!!!」


山里健介 17歳

レベル:1

スキル:魔族招集デーモンアトラクト

追尾:魔物を引き寄せる能力です。存分に嫌われてください


は?

何このスキル

なんでこうなったの!?

スキルを俺に与えたのって、、、、、


「あんのっ!クソ女神ぃぃぃいいいい!!!!」

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