V作戦の主役たち・ガンキャノン
みんな大好きガンキャノン。
……好きですよね?
リボンズキャノンがガンダムになっちゃった時にはがっかりしましたよね?
そんなあなたに。
ガンキャノン。
ガンダムという作品自体が最初宇宙戦闘機もので、次いでパワードスーツ(以下PS)ものの企画となった時、主役メカだったのがガンキャノンの元デザインだった説を知った時に思いました。
「そういやまんま『宇宙の戦士』のPS(スタジオぬえデザイン)や!」
特に肩から腕の辺りとかね。頭上のサブカメラらしきものも割と。キャノン自体もPSのロケットランチャーを彷彿とさせます。
しかしまあ、ぬえに所属していた高千穂遥先生が新作SFアニメの参考にと持ち込んだのが『宇宙の戦士』なのだから仕方ないけど……と思ったら、そもそもぬえからデザインを提供したようですね(ウィキペディア)。
となると、それをベースにしたのがガンタンクで、新たにもっとヒロイックな主役ロボとしてデザインされたのがガンダム、という事なんでしょうね。
この頃は、本の挿絵にデザインしたメカを他の作品の参考に差し出しても特に問題にはならなかったんでしょうね。
そういえば、石森章太郎(当時)がイラストとストーリー原案を書いたSF『宇宙巨艦フリーダム』では、表紙に描かれているフリーダム(であろう宇宙船)が、同じく氏が参加した東映のSFファンタジー映画『宇宙からのメッセージ』に登場する地球連邦の宇宙戦艦とそっくり(多少の違いはありますが)でしたっけ。
今調べたら、あちらは石森氏本人のデザインではなく、石森プロへの発注で、弟子である(宇宙戦艦ヤマトのコミカライズなどで知られる)ひおあきら氏がデザインされたそうですが。
ああ、余談余談。
ええとガンキャノンについて気になるのは、ガンキャノンのキャノンってなんやねん、という所です。
いや、肩の240ミリキャノン砲やろ、というツッコミは当然ですが、あの大砲、加農砲(キャノン)というには短すぎません? 設定にぶれがあるのはお約束ですが、放映時はあの砲の事を『臼砲』としていたと記憶しています。まあ臼砲にしては長いとも思いますが。
間接砲撃ではなく直射しているのだからキャノンには違いないのでしょうが。あの短い砲身から打ち出される大口径の砲弾は初速が遅そう。近年では低反動砲ともされているようで、余計初速には期待できなさそうです。徹甲弾や徹甲榴弾などではなく、成形炸薬弾などを主に用いるのでしょうけど。
これも、PSのロケットランチャーを参考にした故なのでしょう。
が、ウィキペディアであの砲身について、ウォータージャケットで冷却して連射を可能にしているとあり、ふと思いました。あれは単にキャノンでなく、オートキャノン(機関砲)なのではないかと。ガンダム(歩兵)よりやや後方から、敵MSを打ち据える機関銃の役割では。
それにはやはり砲身が短すぎ、各砲40発程度ともされる弾数も少なすぎます。
実際の砲身はもっと細く、口径は120ミリから140ミリ程度。現代戦車砲と匹敵するか、上回る口径とし、徹甲弾の威力も見込めるし、弾数も3倍以上は確保できるでしょう。60ミリバルカンで撃破できたザクはもとより、装甲が強化されるであろう後継MSに対しても威力は確保できるでしょう。
毎秒2発程度でしょうが交互射撃をする事で敵MSを数秒で撃破可能でしょう。
いかにも大口径砲弾を撃っているような本編の描写とはいささか齟齬をきたしますが。
そして両手持ちのビームライフルは、艦船搭載用の大型なメガビーム砲から、ガンダムの片手持ちライフルやGMのビームスプレーガンのような小型化の過程にあるために、大型になったと解釈できます。狙撃銃的に使用(GMスナイパー用の元となったのでしょう)。この組み合わせで最前線にガンダムがいれば、ほぼ安心だったと思われます。
まあ実際のMS戦では、とりわけて宇宙戦闘ではそんな陣形守っていられないんですけどね。
また余談。
GMは『ガンダム・マスプロダクトモデル』の頭文字だそうです。そうなるとガンタンクもガンキャノンもGファイターも量産型はGMになってしまいます。
やはりタンクとキャノンの量産型は、増加試作機か先行量産型で止まったとみるべきなんでしょうね。せいぜい数機しか見る事が出来ませんでしたし。
とそんな訳で、V作戦の主役たち、これをもってお開きとさせていただきます。
多分。
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