楽器会

演奏練習がひと段落して少しだけ席を主人達は外していた。すると誠優が話してくる。

「紅乃は、どこであんなにいい主人見つけたの。周知のとうり、くそ主人は技術はいいけど。ギターやり始めた動機が何だか邪念入ってたんだよ。」

確かにあの状況を見ると女の人好きらしい。…私アドバイスしたのに女の人の名前をつけるし。

「えっとね。私中古なんだ。軽く百年は生きているんだ。」

「え凄い。そう言えば緋て呼ばれているのは何。」

「前の呼び名だよほら肩に書いてあるじゃん。」

肩を出して見せた。

「え…凄い。じゃあ私にもあるかな。」

と探し始める。一つだけやり忘れた。急いで書かないと。よしこれでいい。部屋の外側のドアに張り紙を貼った。

「うんなんじゃこりゃ。」

「…あいつものやつだ。お前絶対に開けるかな。紅乃にものすごく怒られるから。」

この張り紙を出す時は、大抵は着替えをしている。一回だけ張り紙を無視してしまったらものすごく怒られた。あれはトラウマになる。凄く罵声を浴びせられてなおかつ弦がかなりの狂いだす。しかも言うことを聞いてくれない。

「ゲームしようぜ。」

「うんそうすっか。」

そうして十分後に張り紙を外された。

「さてともう1時間ほど練習するか。紅乃。」 

「えーまた。もう少し話したいんだけど。」

そうして何とか言いくるめて練習した。しかし慣れていない浩介は抵抗されてなかなか弾けなかった。

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