誠優

「どう驚いた。」

浩介の口が空いたままだった。

「…やっぱり女の人だろ。どこで知り合った。」

どこに怒っているのという事ツッコミは置いといて。

「…やっぱり帰っていい。」

間違えられて機嫌が悪くなる。頼むからこれ以上機嫌悪くしないでくれ。チューニングその他もろもろめんどくさくなる。

「まあ説明するからさ、紅乃はベースだ。何か名前つけたらこうなった。で曰くどの楽器でもできるらしいぞ。」

「じゃあギターにも出来るのか。ていうかさお前楽器に名前つけてたの。案外可愛いとこあるんだな。」

「うるさい悪いか。」

「じゃあつけますか。」

そう部屋にウキウキで行く。

「あ、ちなみにギターは男の人が多いんだよ。確率は九割。だから諦めた方が…」

「そんな事言ってさ紅乃さんくじ運良いんだぜ。」

紅乃の話を遮りなぜか威張っている。

「はいはい頑張れ。」

呆れたので紅乃と声を合わせてヤジを飛ばす。

誠優まゆにした。」

するとショートの女の人が現れる。ただ何か嫌悪感なのか怪訝な顔があった。

「これからよろしく誠優。」

「…。あ、はじめて、浩介さん。…一つ言っていいですか。」

「はいはい何でもどうぞ。」

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