合奏約束

テストが終わり。夏休みが入る。さてと夏期課外を終わり。今日も弾こうかな。

「楽郎君、楽しそうだね。何かあったの。」

浩介が話しかけてきた。

「何かあったんか。」

「こないださ、誰かと歩いていたよね。着物着た女の人と。あれは誰なの。まさかと思うけど。」

「違う。そんな感じじゃない。」

「ま、いいけどさ。それよりも、本題、昨日ギターが完成したんだ。一曲どうよ。」

「おういいね。」

「それよりも、没収されたアンプどうなった。」

「そんなことで怖気ついていたらロックはやらんよ。目を盗んで強奪してきたわ。」

「さすがだな、ていうことでうちに来てくれよ。」

さてと準備して。アンプを持って。

「来い紅乃。」

「なに、暑いんだけど。また勉強。」

「違うよ合奏するんだよ。」

「合奏…なにそれ。」

「えっとね。複数人でやる練習かな。」

「やるやる。」

「しかしまずい。なにがまずいかというと、人間がベースになるわけだ。この非常識通じるかな。」

「あっそれは浩介君のギターもそうしてあげればいいから。」

じゃあ行くか。紅乃が来てからは背中に背負うことも無くなった。いや楽になったな。手に持っているのはアンプだけだから。紅乃は歩いて来てくれる。

さてとチャイムを、鳴らしてと。

「お、来たか。待ってたぞ。で何だその人だよ。どうかしたのか。」

「ふふ、驚くなよ。来い緋。」

「何なんだ。心霊現象。」

「実はさっきの人ベースです。はい紅乃よくできました。」

「あ、戻った。」



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