声劇台本4人用「映画好きの人々5」

「映画好きの人々5」

Ａ

Ｂ

Ｃ

Ｄ

男女不問

Ａ：これを読め！読み続けるんだ

Ｃ：え？でも…

Ｄ：(低い声で)ヴヴ…

Ｂ：この子を、助けたいんだろ！？

Ｃ：わかった…

天にまします我らの父よ。

願わくは御名（みな）をあがめさせたまえ。

御国（みくに）を来たらせたまえ。

みこころの天になるごとく、

地にもなさせたまえ。

我らの日用（にちよう）の糧（かて）を

今日も与えたまえ。

我らに罪を犯すものを我らが赦（ゆる）すごとく、

我らの罪をも赦したまえ。

我らを試（こころ）みにあわせず、

悪より救いいだしたまえ。

国と力と栄えとは、

限りなく汝（なんじ）のものなればなり。

アーメン。(2回繰り返す)

Ｂ：(読んでる途中から)お前の名前は！

Ｄ：(低い声で)フフフ

Ａ：三位一体に逆らわず答えろ！お前の名は！？ルシファー！

Ｂ： 父と子と聖霊の御名において答えよ！サタン！

Ｄ：(低い声で)フッ誰が答えるか！そうだ…お前の母親を、犯してやる

Ｃ：お前…何を言ってるんだ…

Ｄ：(低い声で)母親だけじゃなく、家族全員壊してやる

Ａ：おい！？読み続けろと言ったろ！？

Ｂ：悪魔と話すんじゃない！

Ｄ：(低い声で大きく笑う)

～１時間前～

Ｂ：え？ウソやろ

Ｄ：何が？

Ａ：どうせ大したことないんやろ？

Ｃ：まぁ、一応聞いてみよ

Ｂ：いや、だってウォーレン夫妻、亡くなったやん！

Ｄ：あー、そういう話ね

Ｃ：奥さんが去年逝ったよな

Ａ：「死霊館」とか「アナベル」シリーズでは、同じみやったもんな

Ｄ：最近なら「ラ・ヨローナ」にも関連してたっけ？

Ｂ：アナベルもやけど、エンフィールドが実話って言う怖さな

Ａ：さすがに映画として、色は付けとると思うけど…

Ｃ：まぁな、でも個人的には、アミティビルも映像化して欲しいかな

Ｄ：ただの詐欺やけどな(笑

Ａ：１番怖いのは、やっぱり人の欲でしたーみたいな？

Ｃ：そうそう

Ｂ：ウォーレン夫妻の無駄遣い！

Ａ：エクソシストでもなく、心霊研究家って名乗れるぐらいの人やからな！

Ｄ：無駄遣いなら、アナベル人形の方が最近多いけど？

Ｃ：「死霊博物館」は良かったよ！

Ｂ：アレなぁ…面白かったけど…わかりやすいようで、ピンと来ん所も多かったからなぁ

Ａ：「カローン」の事かな？

Ｄ：あー、やっぱり調べたか(笑

Ｃ：え？何それ！？

Ｂ：お前さっき、良かったって言ってたやん！

Ｃ：良かったよ？いろんな曰く付きのアイテムで、パターン多く、怖がらせて来る所とか

Ａ：アレを、アイテム言うな！(笑

Ｄ：今でも、これからも神父さんが、お清めしてるんやから

Ｂ：あの家で、パラノーマルみたいな、ドキュメンタリー撮ったら、どうなるかな？

Ａ：ウォーレン夫妻宅で？

Ｃ：そんなん…霊感強い人が行かなあかんやん

Ｂ：その辺のB級ホラーより、遥かに怖いって

Ｄ：お前達３人は、零感やから呑気に言うけど…

Ａ：え！？お前見えるひと？

Ｄ：なんとなくね

Ｃ：マジか！じゃあ…やっぱり「シックスセンス」みたいな感じ？

Ｄ：あんな、ハッキリとは見えへんけど…アレは、見えるひとが撮ってると思う

Ｂ：それホンマによう聞くわ！

Ａ：映画事態も、わかりやすいし、何よりあのラストよ！

Ｄ：ホラーって言うか、あれはヒューマンドラマやからな

Ｃ：なんで1人きりだと怖いか知ってるか？僕は知ってる…知ってるんだ

Ａ：どうしたんだ…いったい…何に怯えているんだい？

Ｂ：ねぇ…ひとつ聞いても良い？この人は、良いお医者さんなの？

Ｄ：そうだよ、この人はとても良いお医者さんなんだ、だから安心して話してごらん？

Ａ：君たちは、何が怖いんだい？

Ｃ：どうせ言っても、信じないよ…

Ｂ：今まで誰も、話を聞いてくれなかったんだ…

Ｄ：大丈夫だよ、ちゃんと聞いてくれるから、話してごらん？

Ｃ：死んだ人が見えるんだ…

Ａ：なんだって？

Ｂ：死んだ人が見えるんだ…

Ａ：そんな…

Ｃ：ほら、やっぱり

Ｂ：あなたは良い人…だけど、僕達を救えない

Ａ：……

Ｄ：良く、言ってくれたね

Ｃ：え？

Ｄ：実は、私も見えるんだ…死んだ人が

Ａ：どういう事だ！？お前もバケモノなのか…

Ｄ：見えない人には、わかりません

Ｂ：信じて…くれるの？

Ｃ：僕達の事…

Ｄ：勿論だとも！いいかい？君達はバケモノなんかじゃない、いいね？誰かにそんなことを言われても、信じちゃダメだ、そんなのはクソだ

Ａ：なっ…！？

Ｃ：でも…

Ｂ：みんな、気味悪いって……

Ｄ：そんな事無いさ、それは神様から授かったGiFTなんだよ？君たちは特別なんだ、勿論、私もね

Ｂ：でも…あの人達は、時々…

Ａ：あの人って？

Ｃ：幽霊が……怖がらせて来るんだ

Ａ：それは…

Ｄ：向こうも、気付いて欲しいんだよ、ただそれだけなんだ

Ｃ：でも…

Ｄ：大丈夫、落ち着いて話を聞いてあげれば、彼等は君たちに危害を加えたりはしない

Ｂ：本当に！？

Ｄ：それでも…怖くなったら……ここに電話すれば良い

Ａ：相手はまだ、子供だぞ！？

Ｄ：良いから！

Ｃ：ここに、電話すれば助けてくれる？

Ｄ：勿論、だからこれで安心して

Ｂ：わかった…

Ｄ：さて、夜ももう遅い…寝ようか

おやすみ、愛しい君たち

Ｂ：おやすみ、マルコム

Ｃ：マルコム、おやすみ

Ａ：…いろいろツッコミたいけど、なんちゃって「シックスセンス」かよ(笑

Ｄ：まさかの、マルコムになれたわ(笑

Ｂ：子供二人なのも違和感あったけどな(笑

Ｃ：いやでもアレが、見えるひと視点なのかぁ…

Ｄ：見え過ぎてる人、やけどな？

Ａ：なんちゃって、見えるひとめっ！

Ｄ：見えても、良いことなんか無いけどな！

Ｃ：見えないよりも、選択肢があって良いと思うけど？

Ｄ：それこそ、見えてから言って欲しいわ(笑

Ｂ：後天的に見えるようになるとか、あるんかな？

Ａ：んー…なかなか難しそうやけどなぁ

Ｃ：やっぱり、才能なんか…

Ｄ：それよりここ全員、肯定派なのが驚きやけどな

Ａ：居ないとは証明出来ひんし…

Ｃ：オカルトもSFも歴史も、さほど大差無いからな

Ｂ：映画の影響受けて無いとも、言い切れへんし

Ｄ：まぁ、そんなもんか(笑

Ｃ：そんな事より！

お二人に…ちょっと聞いて欲しいものがあるんだ…

Ｄ：(低い声で)お前達を殺してやる、ボロ雑巾のように…ズタズタに切り裂いてやる

Ａ：これは？

Ｂ：アルツハイマーの老人か？

Ｃ：いいえ…この子はまだ、12才の子供です…

Ａ：そんな…これじゃまるで

Ｂ：…悪魔に取りつかれたんだ

Ｃ：どうか…助けて貰えませんか？

Ａ：(ため息)

Ｂ：行きましょう…この子の所に…

間

Ｄ：こんにちは…

Ａ：この子が…

Ｃ：はい…

Ｂ：大丈夫、怖く無いよ

Ｄ：本当に…治してくれるの？

Ａ：勿論、でも怪我しないように…固定だけさせてね

Ｄ：痛くない？

Ｂ：勿論、君の事は誰も傷つけ無いよ

Ｄ：わかった

Ｃ：あの…お二人だけで、祓えるんですか？

Ａ：何を言ってるんです？

Ｂ：これから三人で、やるんですよ？

Ｃ：そんな…私はお二人みたいな、スペシャリストじゃない

Ａ：大丈夫、手順は説明しますから

Ｂ：まず、悪魔に憑かれると、５段階のフェーズがあります

Ｃ：どんな風に？

Ａ：憑依、擬態、出現、衝突、消滅です

Ｂ：消滅は、決してひとりでには、起きません

Ａ：誰かが手を、差しのべ無い限り…ずっと憑いています

Ｃ：そんな…

Ｄ：どうしたの？やっぱり治らないの？

Ｃ：そんな事無いよ？ちょっと、準備してるだけだから…

Ａ：だから、私達が居るんです

Ｂ：でも、これだけは覚えておいて下さい

Ａ：悪魔とは、会話してはいけない

Ｂ：人を操り、陥れる存在だから、奴の言葉を信じてはいけない

Ｃ：わかりました …

Ｂ：じゃあ…始めるよ？

Ｄ：うん

Ｃ：私は…何をすれば…

Ａ：これを読め！読み続けるんだ

Ｃ：え？でも…

Ｄ：(低い声で)ヴヴ…

Ｂ：この子を助けたいんだろ！？

Ｃ：わかった…

天にまします我らの父よ。

願わくは御名（みな）をあがめさせたまえ。

御国（みくに）を来たらせたまえ。

みこころの天になるごとく、

地にもなさせたまえ。

我らの日用（にちよう）の糧（かて）を

今日も与えたまえ。

我らに罪を犯すものを我らが赦（ゆる）すごとく、

我らの罪をも赦したまえ。

我らを試（こころ）みにあわせず、

悪より救いいだしたまえ。

国と力と栄えとは、

限りなく汝（なんじ）のものなればなり。

アーメン。(2回繰り返す)

Ｂ：(読んでる途中から)お前の名前は！

Ｄ：(低い声で)フフフ

Ａ：三位一体に逆らわず答えろ！お前の名は！？ルシファー！

Ｂ： 父と子と聖霊の御名において答えよ！サタン！

Ｄ：(低い声で)フッ誰が答えるか！そうだ…お前の母親を、犯してやる

Ｃ：お前…何を言ってるんだ…

Ｄ：(低い声で)母親だけじゃなく、家族全員壊してやる

Ａ：おい！？読み続けろと言ったろ！？

Ｂ：悪魔と話すんじゃない！

Ｄ：(低い声で大きく笑う)

コイツの身体を使って、全てを壊してやる！

Ｃ：やめろ…やめてくれ……

Ａ：聞くな！話すな！お前も、取り込まれるぞ！

Ｂ：このままじゃダメ…二人の身を清めて！

Ａ：わかった！おい！コレを自分に掛けるんだ

Ｃ：これは！？

Ｂ：説明はあとで！良いから掛けて

Ｄ：(低い声で)ヴヴヴーー聖水だと…小癪なァァーー

Ａ：ここに来る前に、清めて来たんだ

Ｂ：ただ、量がそんなに多くない…大事に使うんだぞ

Ｃ：すみません…

Ｄ：………あれ…？身体が、凄く軽い！

Ｃ：治ったんだ…そう、治った！悪魔が聖水で逃げたんだ！

Ｄ：もう、これで、ほどいてくれる？お腹空いちゃったよ…

Ｃ：そうだな、今日はお祝いにしよう！何か、食べたいものあるかい？

Ｄ：オムライス！

Ｃ：わかった！とびっきりの、オムライス作るから

Ａ：まだだ…まだ外せない

Ｄ：どうして…？

Ｂ：理由は…お前が１番わかってるだろ？

Ｃ：そんな…まさか…

Ａ：聖水だけで悪魔は祓えない

Ｂ：まだ、名前も聞けて無いんだ…

Ｄ：ねぇ…外してくれないの？外して…外して(だんだん低く)外して、外して、外せ、外せ！

Ｂ：フェーズ２が終わった…

Ｃ：じゃあ…これから

Ａ：いよいよお出ましだ

Ｄ：(低い声で)外せ無いのか！無能な奴等め！この私の命令を聞け！

Ａ：さぁ？…お前の名前を教えてくれるなら、聞いてあげても良いぞ

Ｄ：(低い声で)誰が教えるか！

Ｂ：なら、外せ無いな！

Ａ：お前は何故、この子を狙った？

Ｄ：(低い声で)操りやすいからさ、女、子供は特にな！ましてや、弱い心だから、格好の的だったぞ？

Ｃ：この子は弱くなんてない！私に助けを求めてくれる、優しく強い子だ

Ｄ：(低い声で)お前を、殺したいとずっと願ってたぞ？(笑う)

Ｃ：なっ…

Ａ：もういい、聞くな！

Ｂ：あなたは、少しさがって、私の言葉を繰り返して

Ａ：主よ、我らの父よ、邪悪なる魂を浄化させるべく、こやつの名を吐かせよ

Ｂ：精霊の力により、こやつの罪を暴け

Ｃ：罪を暴け

Ｄ：(低い声で)無駄だ無駄だ！コイツの身体からは出て行くか！

Ａ：名前を言え！

Ｂ：お前の名は！

Ｃ：教えてくれ…

Ａ：やめろ！悪魔に頼むな！

Ｂ：今度はお前が取りつかれる！

Ｃ：この子が助かるなら…それで良い…

Ａ：何を言っている！？

Ｂ：気を強くもて！

Ｃ：私には…あなた達のように出来ない…

Ｄ：(低い声)そんなにこのガキを、助けたいのか？ならわかった、お前の首を差し出せ！この場で殺してやる！

Ｃ：やめてくれ…お前の器になるから…頼むから…その子を…

Ｄ：(低い声で)お前のような奴に、この「アビズ様」の器か、勤まると思うか？

Ａ：良くやった…

Ｂ：あぁ…でかしたぞ

Ａ：アビズよ！この子の肉体から離れよ！

Ｂ：冥府に帰れアビズ！

Ｄ：(低い声)ヴヴヴ…

Ａ：キリストの名において命ずる、アビズよ去れ！

Ｄ：(低い声)やめろ！、やめろ！！、やめろ！！！

Ｂ：三位一体において、お前の居場所に帰れ！アビズよ

Ｄ：(低い声)やめろと言ってるんだ！

Ａ：今だ、聖水を！

Ｃ：この子から離れろアビズ！

Ｄ：(低い声)ヴヴヴ…ヴァァァァ

Ｂ：衝撃が来るぞ！構えろ！

Ａ：掴まれ！

Ｃ：なっ……

Ａ：良いから、早く！！

Ｃ：はいっ！

Ｄ：(低く)ヴァァァァーー！

………あれ…ここは…？

Ａ：お帰り

Ｂ：もう、自由だよ？

Ｃ：悪魔は…悪魔は去ったんですね

Ａ：ええ、あなたのおかげで(笑

Ｂ：二人とも、良く頑張った

Ｃ：ありがとう、ありがとうございます！

Ｄ：ねぇ…お腹空いちゃった

間

Ｂ：ホイっ！お疲れ様ーっと

Ａ：やっぱり、いろいろ混じってるな(笑

Ｄ：まぁ、細かい事は気にしない！

Ｃ：喉、大丈夫？(笑

Ｄ：まぁ…ぼちぼちと(笑

Ａ：ほな行きますか！

Ｂ：え？何処に！？

Ｃ：今日は勿論！

Ｄ：オムライスなのね(笑