30分だけ僕は他人を支配する

第2話 女子更衣室で見つけた闇

「ねえ、ねえ、今日さあ、学校が終わったらスッタブの新作飲みに行かない」

「行く、行く、新作ってあれでしょう、私も飲みたかったんだよね」

僕は今、男のロマンである女子更衣室にいるんだ

正確には岬に軽く憑依する事で女子更衣室の中で着替え中のクラスメートの女子の裸を眺めている

この状態だと主体は岬で僕は岬の視覚や嗅覚、聴覚、脳の情報に自由にアクセス出来るって感じだね

それにしても十人十色とはよく言った物だ

ボインちゃんも居ればペチャもいる

大きさだけでなくて、おっぱいの形も色々だ

それに意外と違いを印象づけられるのは乳輪の大きさと色だ

あと、陥没乳首にはびっくりしたね

なんと言っても生乳が見れるのが嬉しいよ

そう、今日の女子の体育は水泳なのだ

だから普段ならブラジャーで隠された生乳も見放題って訳さ

それにしても岬に憑依したので岬の正樹に対する気持ちが俺の頭に流れ込んで来るのには少し辟易しれいる

この間は途中までは強引で男らしかったのに途中から急に日寄って情けなかったって、それって俺が正樹に憑依してた時は良かったって事じゃん

正直、知りたくなかった情報だね

頑張るんだ正樹

へたれてると俺が岬をモノにしちゃうぞ

うわっ、目の前にお尻ちゃんが現れた

前屈みになってお尻を突き出されるとドキドキするじゃないか

本当に良い景色だ

あれ、あの子、背中にあるのはアザじゃないか

よく見ると何箇所かにアザがある

全部、服を着ていれば見えないところにあるのは如何にも怪しい

あれって、意図的だよね

もしかして、虐め、きっと虐めだね

あっ、こっちを向いた

結構ボインちゃんじゃん

いや見るところが違うだろう

あの顔は山田幸子だな

あいつの事は、僕はよく知らないし、岬も知らないみたいだ

でも、あいつの目が気に入らない

世の中に絶望した様な目をしておる

だから放っておけない気がする

そんな正義感を感じながらも最後まで女子更衣室を堪能しました

一押しは山根百合、バランスの取れた裸体に見惚れました

ツンと突き出た綺麗な乳首が素晴らしかったです

でも、１番のご褒美は岬の胸に触れた事だね

水着を着る際におっぱいの位置合わせをしたんでね

そして昼休み

俺は机に突っ伏しながら山田幸子に憑依する

山田の記憶から見えてきたのはやはり虐め

どうやら同中だった女達に虐めと言うかカツアゲをされているみたいだ

さて、どうしようか

先ずは現場を押さえるか

虐めている奴を見ることが出来れば憑依も可能だしね

そうすれば対処のヒントも得れるだろう

幸い、山田も僕も帰宅部だったので帰りの時間は一緒だ

僕は山田の後をつける事にした

怯えながら帰る山田には僕に気づく余裕は無いので尾行は素人の僕でも簡単に出来たよ

そして案の定繁華街へと向かう山田

ゲーセンに入って行く、これはビンゴだね

山田のいく先には如何にも不良ですと言うスタイルの女達がいる

そいつらを見ると山田の心臓の鼓動が早くなる

吐きそうな嫌な気持ちも伝わってくる

でも、逃げられない

不良達の前に立つ

リーダーっぽい女が山田の肩を抱えて何か話しかけている

そして山田は怯えながら鞄から財布を出してお金をその女に渡す

お金を受け取った女は笑みを浮かべてお金を数えているが急に般若の顔に変わる

般若は何かを山田に喚き散らした後で山田の腹を2発殴った

殴った事が見つからない場所を殴るなんて手慣れてるね

殴られた痛みで、床に崩れ落ちてうずくまる山田

クソ、こっちにまで痛みが伝わってくる

そんな山田に蹴りを入れながら女達は立ち去ってゆく

今だ、俺は山田からリーダーと思える女に憑依を切り替える

軽い憑依、憑依者を覗き見る感じの憑依をする

「なあ、遊、山田のやつ幾ら持ってきたんだ」

「3万持って来いって言ってあったのに、2万しか無かった

ふざけんじゃないって感じ」

「へええ、裸にひん剥いた画像を流すぞって脅したのに2万か

随分としけてんな」

醜い話をしながら、歩き続ける女達

この後に特に予定も無いことが分かったので憑依の強度を上げこいつの行動をコントロールする

「わりい、この後用があるんだわ」

「ああ、男か」

「野暮は言いっこ無しだろう」

そう言って、集団から女を引き剥がし見つけた公園のベンチに座らせる

スマホの中の情報を探るためだ

女の記憶に従ってスマホにパスワードを入れる

後は探るだけ

画像アプリを操作すれば山田の裸に剥かれた画像だけで無くこの女と男のハメドリ画像が出てくる

それにしてもこれって自分達じゃ撮れないアングルだ

それにこいつだけじゃなくて仲間のハメドリまで出てくる

どうやら乱行をやった時に互いに撮りあった様だな

無茶苦茶だ

これって、酒、下手すると薬をやってるんじゃないか

まあ、こいつらのことはどうでも良いか

ヤバそうな画像を俺が用意したクラウドの保存領域に転送する

それにしてもアホな奴は底無しにアホなんだな

これであいつらの弱みは握れたな

それと憑依したのでリーダの記憶を探り他の奴にもカツアゲしていていないかを調べる

すると何人も出てくる

こいつは本当の屑だ

薬も買ってるのが分かったし

どうしよう

山田を助けるだけのつもりが色々とおまけが付いてきた

薬の売人がいる場所や顔も覚えたしな

さてと、どうするか

まあ、先ずは憑依を止めよう

いきなり景色が変わる

視覚が自分戻ったせいだがこの瞬間は何度やっても慣れないな

俺は立ち上がるとゲーセンを後にする

そして、想定外に深い闇に手を突っ込んだ事に戸惑いながら取り敢えずは家へと向かうもだった