第5話

私を抱き上げスタスタ歩き真っ暗な洞穴に入り抜けた先には


「なんじゃこりゃ…!?

えっ!?なんで外と違うの!?」


外とは違い普通の天気の空に花畑。

そこに1軒ちょこんと家が建っていた。


「あぁ、あれは俺が作った。

どうしても青空というものを見たくてな。

本物と似ているか?」


全然作り物には見えない!


「え、えぇ!本物そっくりです!」


「ポポー!」

「ピピー!」


立ち止まった魔神と共に空を眺めてると変わった鳴き声が聞こえ下を見るとピンク色の毛玉と緑色の毛玉がピョンピョン飛び跳ねている


「こ、この生き物は…?」


こんなの見たことない!

よーく見てみると目もちゃんとついてる!


「ポポとピピだ。

何かと言われると困るなぁ…気付いたら出来た」


淡々と告げまた歩き始める魔神


「で、出来た?」


それは、どういう意味の出来た?

子供が出来たよー!的な出来たなの!?


「この力のおかげで俺と長時間接するとどいつもこいつも発狂するんだ。 

力を抑えれば可能ではあるが抑えるのは1日が限度。

抑えたあとは反動で魔力を発散し続けなければならん

俺は、独りが普通だと思っていたが本を読むと

どうやらそうではないという事がわかった。

だから、魔法で作ったんだ。」


「ん…発狂…?

何で私何ともないんでしょう?

長時間ってどれくらいが目安になってますか?」


発狂するとか聞いてないぜ!?


「…そういえば、そうだな。

今俺は力を抑えていない

何故お前は正気を保ってられるんだ?

早くて数分、長くて3時間もあれば耐えられぬ筈だが?」


何故と言われても全くわかりません!!


「全然わかりません!」


「ふむ…不思議な事もあるもんじゃ

さて、家に着いたぞ」


ソッと下ろされ扉を開けて私を待つ魔神


「お、お邪魔します…

えっ!何で通せんぼするんですか?」


入ろうとしたら何故か入れてもらえないんだが…


「違う。

此処は今日からお前の家でもある。

だから、お邪魔しますではなく

ただいまだろ」


少し照れくさいのかそっぽを向きながら言った


「た、ただいまっ」


「うむ、おかえり」


何だか…照れくさいや








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