第6話

中は、私が住んでいた部屋より綺麗でモノクロで家具が統一されていた。


「適当にくつろげ。

今茶を持ってくる」


取り敢えずソファーの端っこにチョコンと座るとポポとピピが膝の上にぴょんっと乗ってきた


「君達人懐っこいんだね」


膝に置いていた手にグリグリ擦り寄り手をどうにか頭の上に乗せようとするポポとピピ。


「触って?って言ってるの?」


「ピピ!」

「ポポ!」


ピョンピョン飛び跳ねて私を見るポポとピピの頭に手を置くと毛がサラサラで驚く

え、私の髪よりはるかにサラサラ!?

なんて羨ましい毛艶!!


「茶が見つからなかったからコーヒーでいいか?

ミルクと砂糖はある」


私の前にコップとミルクと砂糖を置き

何故か私の隣に座る魔神。


「あ、ありがとうございます

…そういえば、家でもフード被ってるんですか?」


私は、ブラックは飲めないのでミルクと砂糖をふんだんに使わせてもらいます!


「あぁ、そういえば忘れていた。」


1度立ちあがりローブを脱いで反対側のソファーに投げる。

ローブをとって現れた顔はとても整っていて

真っ黒な髪で右側に一房だけ白髪がある。

キリッとした目。右目の下には泣きぼくろ。

え、何この子イケメン過ぎない?

攻略対象なんて霞むよ?


「む、そんなに見るな。

見て気分のいいものではあるまい。」


「え!?何でですか!?」


そんなに整った顔をしてるのに何故!?


「この髪も目も呪われてる証だ。

忌み嫌われ蔑まれてきた。

お前も嫌なら隠す」


悲しげに瞳をふせまたローブを着ようと立ち上がる魔神の服を掴む


「嫌なんて言ってません!

魔神様が見せたくないというのなら止める事は出来ないけれど

そうでないなら、ありのままでいてください!」


目の保養です!!


「…そうか」


「…っ!?」


そっけなく言っているのに 

顔はヘニャっと笑っていてカァーっと顔が赤くなるのがわかった


「お、おい!どうした!?」


魔神の笑顔の威力か疲れのせいか私はそのまま倒れた。



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