第27話1人目

「ちょっといいか?」


「ルイス君!?」


「あぁ知ってくれているのか。話があるんだけど。」


「有名人ですから(笑)いいですよ。」


「紅茶でも飲みながら話そう。」


「はい。そうしましょう。」




「まず声をかけた理由は今仲間を探してるからなんだけど...」


「なぜ私なんですか?」


「それは鑑定で見させてもらって仲間になってほしいと思ったから。」


「鑑定で見たんですね...実は私の力を使えないんです。」


「知ってる。まずそれを解決したいと思っている。」


ガタッ

「で、できるんですか!?」


「絶対じゃないけどできるはずだ。」


「私は読めない個性が関係してると思ってるんですけど。」


「あぁその通りだ。レべルが低くて読めないんだろう。そこには不遇と書かれている。どんな能力を持っていてもそれが使えなくなるものらしい。」


「そーなんですね。だから...」


「まず早いとこ解決しよう。手を出してくれ。」


「はい。」


んー。なるほど。魔力を放出するための各放出点がふさがってる感じか。

《さっちゃん》

《逆側からの魔力の流れで開く場合があります。》

「ちょっと魔力流してみる。」


「はい。」


「ンンッ!」


「大丈夫か?」


「だ、大丈夫。」


「開いた!成功だ!」

「どうだ?」


「なんかすっとした感じ。なんかもやもやしていた、つっかえていたものが取れた感じ。」


「そうか。ならよかった。」

《鑑定》



名前 アンデルス=ド=ユリア 12歳

人族 レベル12 1200/4500


体力 930/930

力 350

魔力 ∞


魔法適正

火、光


スキル

∞魔力、無詠唱、


個性

乗り越えし者


乗り越えし者って何?

《大きな障害を乗り越えた者のに与えられるものです。経験値の会得が50倍になります。》


「ブフォッ」


「え!?どうしたんですか?」


「い、いや大丈夫なんでもない。」


「そうですか。」


「あぁ。それでなんだけど仲間になることを考えてほしいんだ。」


「はい。よろしくお願いします。」


「え?いいのか??」


「はい。少し私の話をさせてください。」


ユリアの過去の話と現在に至るまでの話を聞いた。


「なるほど。それなら確かに期待にはこたえられるかもしれない。私は今魔王を倒すために訓練と仲間探しをしているんだ。功績を得て見返すにはこれ以上のことはない。」


「確かにそれならすごい功績になりますね(笑)」


「そうだな。これから仲間になるんだ。敬語じゃなくていいぞ。」


「すみません。直していくね。」


「あぁ。あと聞いて思ったんだが。魔王にたどりゆくまでに有名になる可能性がある。そこで実家に戻れと言われることはないか?」


「大丈夫です。今後アンデルス家と名乗ることは許さないといわれたので。」


「そうか。じゃあ引き戻されそうになったら敵対するような態度でいいんだな?」


「うん。それでいいよ。」


「あ、それと。学校辞めるかも。」


「特に学校を卒業することにこだわってないからついていくよ。」


「そうか。助かる。」


「それじゃあ今の状況を説明すると...ってことで王国からの返事待ちなんだ。」


「なるほどです。」


「だからそれまで魔法の練習でもしようか。」


「うん!」



ルイスたちが魔法の練習をして日々を過ごしていた時ヴォルフ家では

「ルイスが手紙が来たました。」


「おぉルイスからか、ありがとうレオン。」


「...」


「どうしたのですか?父様。」


「読んでみろ。」


「...これは今のところ我家の名前は出していないんですね。」


「あぁ今後の極力出さないようにするみたいだな。しかし約1か月程度でこうなるとは。」


「はい。さすがルイスというべきですね。」

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