第83話 再び荒れる勉強会?
悠真家と小珀家は同じです。すみません。
少し修正しました。
オフから数日経ち、テスト一週間前になったので放課後に部活は行わなくなり、また翠がやばいとのことだったので勉強会をするか!となっていたのだが……
「……翠ちゃん?何か言い訳はありますか?」
「……部活が忙しかったです。大会が近くて勉強する余裕があんまりありませんでした。許して欲しいです」
「へぇ……部活が忙しかったのはわかりますよ?けれど紅島くんやゆうくんはしっかりやってますしそれに……」
地雷が投下される。
「部活やってたからといって勉強を疎かにしてはいけませんし、何より1位取れて……ないですよね?」
「うぐっ!そ、それはそうだけど……」
「1位取ったなら文句も言いません。部活で正真正銘結果を出したと言えるでしょう。しかし2位なら話は別ですよね?だってここにいる二人は一位とって成績もいいんですし、選抜も選ばれました。しかし翠ちゃんはどうなのでしょうか?」
「確かに2位だったけど全国出場は決めたし……それにうちだって選抜に声かかってますから!ってことは部活で結果を出したといっても過言ではない!」
反論をする翠。しかし小珀は許さない。
「選抜に選ばれたのは凄いと尊敬します。しかし話は別です。選抜はテスト終わった後に決断式があるとゆうくんから聞いています。なので勉強してないことを擁護できるわけではありません」
「ぎぐっ!してないわけじゃナカッタヨ?」
「しててこの点数なら私は怒りますよ!」
バン!と机の上に置かれる数枚のプリント。これらはテスト前にどれくらい勉強ができていないのか知るために小珀が作った特製テスト。これらに書かれていふ点数は……どれも一桁。
今回の件はこの点数が原因だった。勉強教えて欲しい!と頼み込んだ翠の点数が低すぎたことで小珀が怒っているのだ。
ちなみに男子二人は無言で悠真の部屋で勉強している。小珀に巻き込まれないようにするために避難していた。リビングで元々四人でやるはずだったのに翠の点数をチラッとみた二人はすぐに逃げたのである。小珀が見たらやばい、と本能的に察していた。
「……正直にいってください。勉強……してませんよね?」
「…………全くしてません。授業もあんまり聞いてません」
白状する翠。小珀はプルプルと震えるが、呆れたのか怒るのをやめたのかそれとも諦めたのか……ため息をつき
「それじゃあ一から教えます。幸いまだ一週間は余裕があります。翠ちゃんの家はお泊まりとか平気でしたよね?」
「多分大丈夫だよ?」
「じゃあ今からテストまで私の家に泊まってください。ゆうくんには言っておきますので、泊まる準備をしてきてください。私が徹底的に教えます」
翠からしたら地獄の日々になるだろう。だからついぽろっと本音が出てしまう。
「そこまでしなくても大丈夫だよ?何とかなるから……」
「ならないから言ってるんです!ここで分からないところが多いと今後絶対にわからなくなるんです!今後もテスト前に迷惑をかけるつもりですか!」
「ひぃ!すみませんすぐに用意します!30分で帰ってきます!」
滅多に大声を出さない小珀が怒鳴ったことによって翠は置かれている立場を理解し(小珀にビビっただけかも知れないが)すぐに小珀家を飛び出して帰って行った。
悠真の部屋で勉強していた二人も怒鳴り声にビクッとする。
「……翠は学習しないのか……はぁ」
「小珀が怒鳴るところ初めてかもね……」
陽輝は呆れ、悠真は驚いたが少したてばまた二人は無言でペンを動かし、部屋にはページの擦れる音とペンが奏でる音に包まれる。
本当ならリビングで勉強会のはずだったんだがな……と内心思いながら陽輝はペンを動かした。
いつもありがとうございます。
教えてと頼む人があまりにもできてなかったら怒りますよね……笑
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