第4話 バレット・ザ・バイク
戦いが終わり、控室のような部屋で休んでいるとアルレットが部屋に入ってきた。
「ショウタ様、見事な勝利でした!」
「アルレットの応援に戦う勇気をもらった、お蔭でライオンヤローに勝てたよ。ありがとな、アルレット」
「は、ひぁい。////」
「アルレット、顔赤いけど大丈夫か?」
「だ、大丈夫です!お気になさらずに、//// それよりお父様のとこに行きましょう」
「それもそうだな、じゃあ行こうか!」
「その前に元の姿に戻られた方がよろしいかと」
「あっ、」
俺は変身を解除して、さっそくアルレットと共に王様の元に向かった。
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「ショウタ殿、お主の腕前この目で見させてもらった。」
「王様、願い事なんですがまだ・・・・。」
「ショウタ殿、お主の願いを聞く前に渡しておきたい物がある」
そう言って、王様は俺に一枚の紙を渡してきた。
紙には『私の娘のアルレット・オブ・ガンブランをゴブリン達の魔の手から救ってくれた事を表彰し、ショウタ殿に伯爵の階級と一件の屋敷を授与する。~コルマノン王国・アダム国王』と書かれていた。
「やりましたね、ショウタ様!」
「ありがとうございます王様。 願い事の方なんですがまだ決まっていないので、また後日お願いできますか?」
「・・そうか、では願う事が決まったらまた話してくれ。話は変わるがショウタ殿、お主の腕を見込んで一つ頼みたい事がある。」
「・・・頼みたい事ですか?」
王様からの頼みというのは、森の調査をしてきて欲しいとのこと。ここ最近、森に生息している魔物たちの凶暴化の報告が相次いでおり、俺はそこの調査を頼まれた。
あの後近くの宿を借りて夜を明かした。コッチの世界の夜はもの凄く静かでちょっぴり怖かったけど、2回も戦闘した事もあってぐっすりと眠る事が出来た。
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目が覚めてから顔を洗って、宿を出た。
昨日頼まれた調査に向かう為み門の前に来ると、武器を背負って誰かを待っているアルレットの姿があった。
「アルレット、武器なんか背負ってどうした?」
「ショウタ様お待ちしておりました。今日はお父様にショウタ様の道案内をするよう言われ、此処に参りました。」
「道案内って、今回の調査はかなり危険だから行かない方がいいと俺はおもうけど・・・、」
「その時はショウタ様が守ってくれると信じていますので。」
そんなこと言われても・・、
「それではショウタ様、調査の方に参りましょう!私の後に着いてきてください。」
「ちょっ、ちょっと待ってよー!アルレット!」
俺はアルレットを追いかけるように町から出ていった。
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「ここからだと大体1時間ぐらいでしょうか」
「てかアルレット、本当についてきて大丈夫だったの?」
「いくらあれ程の魔物を倒したとはいえ、女の子を一人で調査に行かせたなんてことがあれば大問題になります。」
「アルレットを調査に行かせる方が問題になるんじゃ・・、」
「それは問題にはなりません、実は私これでも冒険者ギルドに所属している立派な冒険者なんですよ!あの時は王女としての仕事でしたので武器は持っていませんでした、まあ、あった所であのゴブリンを倒せたか聞かれると無理というのが答えになってしまいますが。」
街から結構離れた場所まで来た。
「此処らへんだったら出しても大丈夫だろ」
「出すって何をですか?」
『set up!』
「まあ見ててよ、変身!」
『思いを貫け!己を貫け!Western・The・hero!!』
「来い!バレット・ザ・バイク!」
俺がそう叫ぶと、どこからか一台のバイクがやってきた。
このバイクは「バレット・ザ・バイク」ウエスタンフォームに変身せずとも呼べるのだけど、せっかく乗るのなら気分の上がるこのフォームの方が良いだろう。
「ショウタ様、いったいこれは何ですか?」
「バイクって言う乗り物、ほれコレ頭にかぶって」
バレット・ザ・バイクに付けてあるヘルメットをアルレットに渡して、バイクにまたがった。
俺の小さくなってしまった身体だとバイクに乗るにも一苦労だったが、乗ってしまえば自動運転に切り替わるので問題ない。
「アルレットここに乗って!」
「分かりました」
「よし、ちゃんと乗れたみたいだな。アルレットしっかり俺に摑まって!」
「は、はい!」
エンジンのかかる音が聞こえてきた。実は俺も初めてバイクに乗るので正直不安な気持ちもあるが、不安な気持ちよりも憧れのヒーローが乗っていたバイクと同じバイクに乗れた嬉しさやバイクへの好奇心が勝っていた。
「それじゃあ頼んだぞ、バレット・ザ・バイク!」
バイクは俺とアルレットを乗せ、長い道を走り始めた。
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