第67話 目的スキルを獲得ッ!

「……うーん……」


 まぁ、とりあえずもう一度魔力感知


 ……これで、魔力がどこにあってどういうふうに流れているのかは分かるんだけど……これをどうやって動かすかだな。


 えー……ラノベではなにやっていたっけ?最初は魔力は血のようなものだとか言っていて、その後は?


 そうだ、手に集める……とかなんとか言っていた気がする。どこに集めるとか考えずに、ただ動かそうとしていたのがいけなかったのかも。


 魔力は物体……触れられる……


 おぉ……!


 僕は、僕自身に魔力は物体で触れられると洗脳のようなものをかけたところ、少しずつではあるけど手に向かって動き始めた……気がした。


 よしっ……これをもっと……もっと……


《スキル熟練度が一定に達しました。》

《スキル 魔力操作が獲得可能になりました。》


「……っし!」


 できたぁ……っ! じゃあナビゲーター。さっそく魔力操作をとって。


《はーい。》


《スキルポイントを1ポイント使用して、スキル 魔力操作を獲得しました。》


「……ふぅ、終わったー……」


 さっきからずっと集中し続けたせいか、今はすごい脱力感がある。終わって、気が抜けてしまったんだろう。


「……で、これで魔法が使えるようになるの?」


《はい、現在使用可能となっているスキル……………まぁ、魔法系のスキルは火属性魔法、水属性魔法、風属性魔法ですね。》


 へぇー、結構あるんだね。


《まぁ、君は生活魔法で火属性や水属性、風属性とかを使い過ぎだからだと思いますよ。》


 あー、なるほど。火属性魔法は攻撃とかに結構使っているし、水は水分補給に。風は暑いときに吹かせたりドライヤー代わりにしたり。利用できるものは利用しないとね。


《でも、生活魔法は一応魔法でもありますからね。属性魔法ではありませんけど。だから、魔法のイメージがどんどん幻想的なものから生活で使うものに変わってたりしません?》


 あー……うん。いつの間にか、生活魔法は日常的なもとになっているね……。まぁ、もうここでは魔法は存在していて幻想的なものじゃないんだから良いよね。


 ………って、そんなことはいいからはやく魔法を使おう! とりあえず、3つともスキルをとって。


《3つですか……はぁ、まぁ分かりました。》


《スキルポイントを1ポイント使用して、スキル 火属性魔法を獲得しました。》

《スキルポイントを1ポイント使用して、スキル 水属性魔法を獲得しました。》

《スキルポイントを1ポイント使用して、スキル 風属性魔法を獲得しました。》



「………よしっ、これで魔法が使えるんだよね?ナビゲーター」

《まぁ、そうですね。でも、さっきみたいに毎回座禅をしてから魔法使うと、その間に攻撃されてしまいますから、魔法感知と魔力操作のレベルをあげることをおすすめします。》


 分かった。でも、魔法のレベルは上げなくてもいいの?


《はい、最初はコントロールをすることが大事なので。威力とかを高めたら、コントロールが難しくなりますから。まぁ、マジックポイント的には問題ないんですけどね。》


「ふーん……じゃあ、まずは魔力感知と魔力操作のレベルを上げて。どちらも3レベルくらいまででいいから。」


《分かりましたー。》


《スキルポイントを5ポイント消費して、魔力感知をレベル3にしました。》

《スキルポイントを5ポイント消費して、魔力操作をレベル3にしました。》


《じゃあ、とりあえず魔法を練習するために、外へ行きますか。ここで使ったら、いろいろとやばいですから。》


 分かった。


 そして、魔法のコントロールもままならないときに部屋でやったら部屋を壊しねないので、外に出ることにした。外は、ここが田舎だからだろうか、星が見えた。


「うぉ……きれいだな……そういえば久しぶりかも。星なんて、あっちでは見れなかったから」


《きれいですね、星。》


 だよなぁ、きれい……! ……って、そうじゃなかった。魔法を使うために外に出たんだった。


「えーっと……、どこで魔法の練習すればいいかな?」


《まぁ、家の近くはやめたほうがいいですから、迷惑のかからないセーフポイントの外とかどうでしょう。》


 まぁ、ここらのモンスターならスタンピードとか起きない限り対処できそうだし、魔法をモンスターに向けて打つという実践もできる訳だし、そうするか。


 そう考えて、僕は軽い足取りで目的の場所へ向かった。憧れの魔法がもうすぐ使えることに、ワクワクと胸を躍らせながら。


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