第13話

「そういやテツハル、お前こっちに来てからキノコしかたべてねぇーんだよな?」


そう言われて自分がまともなご飯を食べていなかったことを思い出した。


「あぁ〜思い出したら腹減ってきたー」


それを見てフォルトは笑っていた。


「何か食わしてやるよ。ちょっと待ってろ」


そういい部屋の奥に行ってしまった。


「フォルトのおっさん料理何て出来んのか…?」


しばらくすると筋骨隆々のおっさんがエプロンをして出てきた。


「おう、飯が出来たぞ!」


あまりにも似合っていない。もはや犯罪だ。


「なんでおっさんのエプロン姿何て見なきゃいけねぇーんだよ!?」


思わず声に出てしまう。言わずにはいられないだろう。


「料理するんだ。エプロンくらいするだろーが?」

当然のように言ってくる。


「そりゃあ料理をすんのにエプロン付けんのはいいとさ事だなぁ。けどな!?なんでピンクなんだ!?どんな趣味してんだよ!?似合わなさすぎるだろ!?」


エプロンはエプロンは良いがなぜピンクを選んだのだと!


「あぁ?エプロンといえばピンクか白だろが!だけど白は女性ものっぽいのしか無かったから仕方なくピンクにしたんだ!」


そんなに色が大切なのかと疑問に思う。


「まぁエプロンの事は良い、腹が減ってそろそろやばいんだ。料理はまともなんだよな?」


そういい料理に目を向ける。


「おい…どこが料理だ!?うさぎまるまる1匹焼いただけじゃねぇーか!?エプロンそんなに重要だったか!?」


スパイスらしい匂いもしない。ほんの少し獣臭いだけだ。


「冒険者は焼くことさえできりゃいんだよ。美味いもんが食いたかったらレストランに行くから自分じゃ料理何てせん!」


ではなぜエプロンに色までこだわり買ったのだろうか。


「まぁ今は食えるだけでも助かるから良いか…」


仕方がないととりあえずは諦めることにした。


「あ〜言い忘れてたが次は飯の時も鍛錬だぞ?その為のまるまる1匹だ。」


ん!?何を言っているのか


「飯の時も鍛錬!?何すんだよ!?」


まともにご飯を食べれないのかとしれないのかと不安になる


「まぁその時のお楽しみにしとけ」


厳しいのだろうとは思っていたが始まる前から少しばかり不安になってきた。

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