第4話
物音がした方向に向くと何やら銀色の生き物か物体かよく分からないものが動いていた。
「これってゲームに出てくる経験値を多くくれるスライムか?」
目を凝らして見るとその何かの頭上にステータスが表示された。
【スライム・変異体】(固有名称・カリュプス)
表示されたステータスを確認する。
「自分以外のステータスも見れんのか、変異体ってなんかヤバそうな…」
明らかに普通にでは無いことがステータスから見てわかる。
「なんだ!?」
目の前にいるスライムから全身を舐め回すような嫌な視線と尋常ではないプレッシャーを感じた。全身が逃げろと警鐘を鳴らしている。
「何なんだよ!?スライムって雑魚モンスターじゃないのか!?変異体ってそんなに変わるのか」
とにかくその場を離れなくてはいけないと思いその場から一目散に駆け出したが、モンスターを見つけた瞬間に逃げ出すべきだった。そのスライムは一瞬で目の前に回り込んできた。
「逃がしてくれねぇーのかよっ!」
逃げるのを諦めてどうにかならないかと少しはマシかと落ちていた木の棒を握りしめた。
「スライムって物理攻撃効くのか!?俺は魔法何て使えねぇーぞ…」
すると一瞬目の前のスライムが小さくなったと思ったら今度は一瞬で距離を詰められた。
「なっ!?」
驚きのあまり思わず口を開いてしまった。すると空いた口を目掛けてスライムが飛び込んできた。
「うがぁぁぁ!?」
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