宇宙図書館《せかいとしょかん》

夜月 らいな

第1話 自分の存在

たまに、ふっと考える事がある…

自分の存在とは、いや…きっと…[今]考えても意味は無い…少なくとも結果は出ない事がほとんどなんだと思う


大学の授業が終わり、友達と別れ、バイト先へ


バイトが終わり、帰り道。

…また頭を過る…なんなんだろう…これは…

ふと空を見上げると…

「きれいな夜空…」




そこから記憶が曖昧だ。

気がついて周りを見渡すと周りは海外の歴史のある図書館だった

「………は?…」

軽いパニック何がどうなって、夜空から図書館に??住んでる辺りにはこんな図書館は無かった…なのに…

「いつここに来た…?…」




?「この原因はあの生物か」

パニックになっている人物を見て、少年?はそう呟いた



「いつからここに…?」

何度も思い出そうとしても[わからない、この場所で目が覚める前後が曖昧になっている]見た事も来た事も無い図書館…とにかく外に出てみよう、そうしたら何か分かるかもしれない、その途中でも何か思い出すかもしれないし

そう思い少しの間歩いてみた

本棚に本がぎっしり詰まっている…だけど

「タイトルが…無い?」

周りの本を見て全ての本にタイトルが無い



違和感

何がどうなってここに居るのかもわからないからなのか…違和感だらけだ…まるで…[何か]が違うような…


?「やぁ」

「うわぁ!?」

突然声をかけられめちゃくちゃ驚いた……声!?

声の主を探して周りを見る、だけど景色は何も変わらない、あの声は…?


?「上だよ」

「え?」

見上げるとローブのような物を纏った少年?が本棚の上に座っていた

[人だ!]と思った瞬間、何故か即否定する感覚が出てきた……?…とにかく話が出来そうならここが何処なのかわかる!そう思い聞こうと思った時


少年?「ここの本に何かした?」


「え?いや何も……それより!」

声をかけるもそれをスルーされた


少年?「ならいい」

少年?が何処か辺りを見渡す

少年?「異常無し、あるのは…」

少年?は下にいる[人間]を見る



…不思議な雰囲気の少年…?に見られている、見透かされているような感覚…

「あ、あの!君はここが何処だか知ってる?」

問いかけた声は…今回はスルーされなかった

少年?はこちらを見つめ


少年?「ここの説明…それは…君にはあまり理解しずらい場所」


少年?が何を言っているのか分からなかった、いや言葉はわかるだけど、[理解しずらい場所]?…この図書館が?不思議な雰囲気はあるけど、なにが理解しずらいのか?と思っている時

少年?はふわっと宙に浮きゆっくりと[人間]の前に降り立った


「へ…?」

目の前で起こった事に驚きすぎて理解が追い付かない、そんな中で少年?が言った


少年?「君はどうやってここに?」

「…わからない、気づいたらここにいたんだ…」

少年?「…そう…」

少年?の返答…まるで感情が無いような…薄いような…そんな感じだった


「君は…一体…」


少年?「僕はこの場所、管理をしている者」



管理をしている…?この子が…?いやそれより宙に浮いていた、気になる事が多過ぎて頭の整理が追い付かない…


少年?「…こういう時は名前とかを聞く…でいいのか、君の名前は?」

「え?、あ、俺は遠藤 夕えんどう ゆう ユウでいいよ」

少年?「遠藤 夕…地球、日本でも一般的な名前」

ユウ「…気にしている事を……まぁいい、それより君は?」

少年?「…これといった名称は無い…」

ユウ「え…名前がない?…何か呼び方とか無い?」

少年?「…呼び方…」

ユウ「ほ、本当に無いの…?じゃあ呼ばれたい名前とか?俺は君をなんて呼べばいいかわからない」

そう言うと少年?はしばらく沈黙して

少年?「やはり無い、好きなように呼べばいい」


う、うーん…困った…名前が無い?それよりも誰かと喋った事も無いような感じだ

…!…

ユウ「じゃあアーシャ…なんてどうだ?」

少年?「アーシャ…?」

ユウ「ここは図書館っぽいし、アーカイブ…から捩ってみたんだげど」

こんな事あまりしたこと無かったから何故か照れくさい

アーシャ「アーシャ…名前…」


僕に名前が出来た


第1話 自分の存在 完


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宇宙図書館《せかいとしょかん》 夜月 らいな @yozukiraine

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