第6話 仕事スタート
今回の出向の目的は、新製品の立ち上げチームに入ること。
設計の人が部品を作る。
問題シート担当者がこの先に出てくるであろう問題を予測する。
他にはデータ測定、
そして実際の部品
パソコンや計算上で上手くいっても実際に組立てた時にどうなるか。
ここで組立て工程に問題が無ければ量産計画に移れる。
私たちは青森支社で組立てとデータ測定と調達の経験があるので選ばれたらしい。
現場を知っている者が量産前に関わることで、少しでも良いものが出来るのではないか。そんな期待がある。
しかし時間の制限もある。ちょっと緊張してきた。
問題シート担当者は、東京本社から出向で来ているらしい。
東北支社にそのキャリアの人がいないからだそう。
小泉さんと
小泉さんはとにかく可愛い。目がくりくりしていて小柄でアイドルの誰かに似ている。
海老原さんはとてもスタイルの良い綺麗な人だ。
タイプの被らない二人の美女。しかも東京本社ということは、かなりのエリートだ。
東京の人は美しくて仕事も出来るのか。
組立てと問題シート以外の担当は、東北支社の人たちが中心になっている。
〇
部品がある程度揃った。教育から始まった。
設計者から、どれとどれを組付けるのかを直接教えてもらう。
まずは部品はきちんと組付くか。やりづらくないか、どうやったらやりやすくなるかなど細かいことも覚えておく。
というか、意味が解らない。
まずマニュアルが無い。それはそうだ、部品自体、今さっき出来上がったものだ。
マニュアルは今後、私が作成するのだ。多分。
全てが初めて見る部品で、どれがどんな動作をするのか全然解らない。
数も多いので、説明は一度きりだ。
居室内は携帯の使用が禁止なので動画を撮ることは出来ない。
必死でノートに書きとめる。デジカメは許可されているので、絵に描けない所はデジカメで撮影をする。
何度か組付けてみて疑問に思ったこと、やりづらい所を設計者に連絡をする。
最初は丁寧に答えてくれたのだが……段々と本性が出てくる人もいる。
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