『小さなお話し』 その72

やましん(テンパー)

『檻のなか』

『これは、フィクションです。』




 場所は、動物園。


 たくさんの、巨大な、『宇宙ごき』さんたちが、やってきています。


        🐼



アナウンス


『みなさま、お待たせいたしました。地球動物園の、開園時間です。チケットを持って、ならんで、順序よく、入りましょう。』


こどもたち


『は〰️〰️〰️〰️〰️〰️☺️い。』


 今日は、日曜日です。どわ〰️〰️〰️〰️と。お客様が、やってきていました。



こどもA


 『ねえ、なにみるう?』


こどもB


 『ぱんださん。』


こどもC


 『ぞうさんがいい。』


母親


 『順番にいくよ。きょうから、あたらしい、展示場ができたんだって。そこから、行こう。しゃべる、どうぶつ。だって。』


こども、Aと、B

  

 『 え〰️〰️?しゃべる、動物?』


 『かいじゅう、かなあ?』



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


宇宙ごき飼育員


『やましんさあん。家に籠ってないで、すこし、出てくださいよお。せっかく、特別扱いで、いえごと、移したんだから。』 


やましん


『やましんは、みせものじゃないです。寝ます。ね、だろ?』


はとさぶろ


『同感ですが、しかし、状況は、きわめて、厳しい。多くの地球人は、宇宙収容所に移送されました。地球ごきは、なんとか、挽回をしたいらしいが、思わぬ大苦戦になりました。いまは、生き抜くことが、たいせつです。ここは、第一、待遇がよい。ね、ママ。』


ねこママ


『あたしは、巻き添えにゃんこ。迷惑ですにゃ。地下に籠るにゃんこ。』 


カージンゴ


『くそお。俺は、ぬれぎぬだ。チキショー、カー。カー。』


ごき准将


『やましんさん、立つときは、知らせますから。ここは、耐えてくだせ~ませ。』

 

やましん


 『ふん。』



 やましんは、庭に出て、本を読み始めました。

 


こどもたち


『わー、人間が、本を読んでる❗』


解説者


『あれは、ポーズです。あたまでは、またく、

理解できていません。人間は、まねっこが、上手です。』


こどもB


『なに、読んでるのかな?』 


解説者 


『動物や、宇宙植物がたくさんでてくる、絵本です。ただ、絵をながめているだけです。意味はわからないのです。』


やましん 

 

 『ヴォイニッチ手稿』をながめていたので、グサッと、きたのです。



『ぎわー。くそお、楽器吹いてやる。ドビュッシー先生を聴け❗』



 やましん、家の中から、フルートを持ち出したのです。


 やましん、へたくそだが、ドビュッシーの、シリンクスを、吹き始めました。



こどもたち、観衆たち 


飼育員や、警備兵も、……………



『おぎゃ〰️〰️〰️〰️😭 な、な、な、く、ぐ、ぐるしい! たまらん。 逃げろお💨。』



 なんと、人類は、ついに、宇宙ごきの、弱点をみつけたのであります。


 やましんちの、ごきは、すかさず、この情報を、全地球ごきに、打電しました。


 戦局は、混乱し、いよいよ、激しく、なってゆくのでありました。


 なお、『地球動物園』は、この日で、終わりました。




・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・   おしまい

 







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『小さなお話し』 その72 やましん(テンパー) @yamashin-2

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